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[BOOKデータベースより]
医学書のふりをした、「人間の本」。何が正しいかを語る本ではありません。また、そんな資格もありません。ただ、わたしの目の前で確かにあったこと、揺れたこと、祈ったこと、立ち尽くした時間を、そのまま書き残しました。
第一章 深淵に出会った日
[日販商品データベースより]第二章 修行
第三章 緑に包まれた病院で―緩和ケアの扉―
第四章 「麻薬処方の免許、ありますか?」
第五章 後任の医師
第六章 「DNARだから、何もしないんでしょ?」
第七章 ぬかるみに引く線
第八章 咳のお告げ―ひっそりと身体に棲みついた死の影―
第九章 鎮静
第十章 問いかけられた言葉―「緩和ケアにやりがいなんて、あるんですか?」
第十一章 出会った生きる力
第十二章 「緩和の人」「がん末の人」という言葉の違和感
第十三章 燃え尽きたなら、炭として
第十四章 それでも医療者はそこにいる
第十五章 無限大分の34
第十六章 潜水
第十七章 振動
陸の孤島のような、地方の療養型病院での緩和ケア−−。
そこには拍手もなく、賞賛もない。
「いま、この人の前で何ができるのか」を問い続ける日々のなかで感じた葛藤、迷い、怒り、無力感、そしてただ祈るしかなくなる瞬間−−。
患者や家族とのエピソードを綴った物語は、次第に著者の内的な時間と交差して影響しあい、かつて覗いた“深淵”をはじめとする過去につながっていく−−。
人はなぜ人の前に立ち続けるのか、静かに考え直すきっかけを提示する。
−−緩和ケアにやりがいなんて、本当にあるんですか?