第五回 静岡書店大賞 発表!
2016年 小説部門
![]() | 大賞 『ツバキ文具店』 小川糸ラブレター、絶縁状、天国からの手紙…。鳩子の元に、今日も風変わりな依頼が舞い込む。100万部のベストセラー『食堂かたつむり』の著者が描く、鎌倉を舞台にした代書屋の物語。 |
- ●「手紙」を書くことは自分と向き合うこと。相手を気遣いながら自分の想いを伝えることの難しさや日々を丁寧に生きることの大切さを教えてくれる本です。
- ●誰かの想いに寄り添いながら、その想いを崩さぬよう手紙をしたためる、代筆屋の鳩子さんの毎日。こだわって選び抜かれた文房具、相手を想って考える文面、鳩子さんが「手紙」と向き合う姿はとても素敵です。鎌倉の四季や美味しいご飯やお菓子の描写にも読んでいる間ずっと癒される一冊です。
- ●代書屋を営む鳩子のところに来る、様々な事情を抱えたお客さん達の依頼。鳩子がつづる手紙にはお客さん達の想いが込められています。読むと心が温かく、元気になります。鎌倉の風景も織り込まれており、鎌倉に行ってみたくなる本です。
書店員の皆さまのコメント
2016年 児童書・新作部門
![]() | 大賞 『もうぬげない』 ヨシタケシンスケぼくの服がひっかかってぬげなくなって、もうどのくらいたったのかしら…。ふくがぬげなくたって、なんとかなる。人生の悩みごとを、ヨシタケ流ユーモアでのりこえる絵本。 |
![]() | 2位 『このあとどうしちゃおう』 ヨシタケシンスケおじいちゃんは、しぬのがこわかったのかな。たのしみだったのかな。しんだおじいちゃんのノートをひらいてみると…。死んだあとのこと、生きてる間に考えてみよう。 |
![]() | 3位 『ネコヅメのよる』 町田尚子「まちがいない。こんやだ」。ある日、ネコは気配を感じる。真夜中、そうっと出かけていくネコ。その向かう先は…。愛猫家としても有名な画家、町田尚子が贈る、ファンタジックな猫たちの夜。 |
- 大賞
- ●ヨシタケ旋風は止まらない!文句なしに笑える一冊。脱げるのか、脱がないのか…こんな子、いるよね〜♪
- ●子どもの顔は見えないのに、おなかだけで表情がわかる。これはすごいです。小さい子って、似たようなことをするんですよね。私もデジャヴを感じました。お母さんのため息が秀逸です。書いてはいないセリフがきこえてきます。「もー、この子ったら、バカなんだからー」
- ●衝撃的な表紙にまず惹かれます。「何の生き物だろう…?」そしてページをめくって吹き出します。ぜひ老若男女みなさんに読んでいただきたい。共感したい。
- 2位
- ●おじいちゃんの「死んだあとどうしちゃおう」を読みながら、自分自身の「このあとどう生きよう」を考えました。死後の世界を明るくユーモラスに描いた絵本。
- ●テーマはとても重たいですが、かわいらしいイラストと、天国に行ったあとはこんなことができる、と大人でもワクワクさせられます。考えさせられる絵本です。
- ●『人はいつか死んでしまう』と言いますが、では・・・死んだらどうなるの?どんな世界なの?怖いのかな〜?楽しいところなのかな〜?ヨシタケさんの絵本はいつも納得させられます。
- 3位
- ●この絵本を手にとったのは、表紙を飾るニヒルでクールな渋いかっこいい猫に一目ぼれしたのがキッカケ。猫好きの著者が「単に可愛いだけが猫の魅力じゃないんだ!これが真の猫なのだ!」と言わんばかりの猫独持のしぐさや佇まいがミステリアスなストーリーと相まって不思議とずっと眺めていたい気分にさせる。お気に入りのページを開いて部屋に飾っておきたい絵画のような絵本。
- ●インパクトのある表紙。恐怖ものかと思ったら…。最後の頁でへっと笑ってしまう。
- ●ねこの絵がリアルなのにカワイイ!絶妙な可愛さです!ネコの集会の理由を垣間見れて猫好きとしてはたまらない絵本です。ぜひ日本中のネコ好きさんに見てもらいたい!
書店員の皆さまのコメント
2016年 児童書・名作部門
![]() | 大賞 『だるまさんシリーズ』 かがくいひろしとびきりゆかいなだるまさんのファーストブックが新登場。だ・る・ま・さ・ん・が…。どうなるのかな。ページをめくって、あらら、びっくり、大笑い。色々なだるまさんの姿に、何度でも楽しめる1冊。 |
- ●物語ではありませんが、最後までワクワク、すごく笑える本です。一緒に声に出して笑い同じ動きをして笑い何回でも楽しめます。
- ●子供に読み聞かせながらだるまさんの動きを真似すると、喜んで真似をします。まだはっきり喋れない子供とも一緒に読んでいる感じがして、子供は楽しい親は嬉しい、そんな名作です。
- ●なんといってもだるまさんシリーズは最高!赤ちゃん目線で描かれた可愛らしい世界観。かんたんな文であるのに響く表現力は、他には類を見ない名作です。3冊ともオススメです。
書店員の皆さまのコメント
2016年 映像化したい文庫部門
![]() | 大賞 『活版印刷三日月堂』 ほしおさなえ文字の跡が心を繋ぐ…。川越の町に佇む印刷所・三日月堂を舞台に、「言葉」のやさしさが詰まった心温まる連作短編集。 |
- ●表紙の美しさも然ることながら、心温まる物語に引き込まれ、前向きに生きていこうとするキャストたちに思わずエールを送りたくなる作品。
- ●活版印刷をこの本で知った。実物を見てみたくなる。自分も結婚を控えている身なだけに結婚式の話は引きこまれた。
- ●舞台は、孫娘の弓子が受け継いだクラシカルな建物の活版印刷屋。今では珍しい活版印刷の温もりのある印字との出会いが、心に秘めた思いを抱えていた人々を一歩、前進させて行く。簡略化、効率化が重視されがちな現代だけれど、大切な思いは、丁寧に選んだ言葉で相手にきちんと伝えよう。一字一字、活字を拾って文字を紡ぐ、活版印刷のように。読後、そんな気持ちに駆られる、優しくちょっと切ない物語です。
書店員の皆さまのコメント
- ママがおばけになっちゃった!
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価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2015年07月発売】