- 怪盗ルパン伝アバンチュリエ 5
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ヒーローズ 小学館クリエイティブ
森田崇 モーリス・ルブラン- 価格
- 880円(本体800円+税)
- 発行年月
- 2016年05月
- 判型
- コミック
- ISBN
- 9784864684583

ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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ひぃこ
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ルパン譚、挫折した人にこそ読んでほしい!
アルセーヌ・ルパン…その存在が広く知られている一方で、シリーズを読破した人は以外と少ないのではないでしょうか?
私にとっては、幾度か挑戦したものの読破に至らず挫折してしまったシリーズ。昔ながらの、しかも多くは児童向けの翻訳は、子ども心にも大人心にも実は読みづらくて…挫折と挑戦を繰り返すものだから、第1集ばかりを何回も読んでいる始末。
それでも何度も挑戦したくなる一番の理由は、なんと言っても主人公、アルセーヌ・ルパンの圧倒的な魅力。端的に言いましょう。格好いいのです。めちゃくちゃ格好いいです。あんな人、好きになってしまうに決まっています。
あらゆる警備・捜査・追跡を掻い潜って目的のお宝を手に入れるのに、仲間や女性には滅法優しくて、時には敵ながら認めた相手と語り合う余裕を見せるくせに、ついに捕まってしまうのか!?とハラハラさせる(実際捕まってしまうこともある)…こんなに魅力ばかりの人もそうそういるものじゃありません。
そして、そのただでさえ格好いいルパンに、素晴らしいビジュアルと読みやすさを与えてくれたのがこの『アバンチュリエ』です。
最初は、挫折したシリーズもマンガなら読めるかな、と軽い気持ちで読んでみました。さらに正直に言うと、絵はあんまり好みじゃないな…と思っていました。今まで触れたことのないタイプの絵でしたので。でも違いました。ルパンの、格好良すぎて時に気障にすら見えかねない仕草。子どもみたいにわくわくしている表情。あらゆる人物に変装して見せる変幻自在さ。そして「この人もルパンの変装なのでは…?」と考えさせられる人々の描写。すべて、しっくりと馴染みました。もちろん、ベル・エポックと呼ばれた時代や街並み、それぞれのヒロインも魅力的です。
今また、原作の再読に挑みたいと思っている私ですが、今後は森田ルパンが私の頭の中で縦横無尽に大活躍、間違いなしです。