[BOOKデータベースより]
「あなたは胃ろうを受けいれますか?」。そう問われた際、ボケて認知能力が低下した高齢者でも、健常者と同じく八割が「NO」と答える。いったい、なぜなのか―臨床観察と近代哲学の両面から、人間の判断の構造をひもとくうちに見えてくる、理性と情動の関係、意識と無意識の働き、三八億年の生命史をさかのぼる「好き・嫌い」の直感的意思表示の意味…。認知症五〇〇万人時代を迎える現代人必読の論考。
第1章 胃ろうの選択を前にして
第2章 延命と生存の質(QOL)から考える
第3章 認知症高齢者に是非をたずねる
第4章 「好き」「嫌い」の情動をさかのぼる
第5章 パイロット・スタディに寄せられた二つの疑問
第6章 理性は情動より大切か
第7章 理性はヒトに固有の能力か
第8章 理性と情動を「いのちの営み」から考える
第9章 意識と無意識の働き
第10章 身体的判断は理性的意思決定に先行する
第11章 認知症高齢者に耳傾ける倫理
ボケてもボケていなくても、なぜ「胃ろうはNO」と答えるのか。医学と哲学の両面から人間の判断の構造をひもとき、理性と情動、意識と無意識、直感的意思表示の意味を明らかにする。認知症500万人時代の必読書。
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終末期の胃ろう造設に延命効果はない。健常者もボケていても判断力を支えるのは「情動」である。容赦なき超高齢化社会に必読の論考。