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- 北区の太
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家族とは何か
過去に中学生による大量殺傷事件が起きた街へ、新しい家族とともに引っ越して来た主人公が遭遇する事件。その事件に、新しく自分の息子となった中学生がどう係わっているのか。家族(妻、子供)とは何か、どう向き合ったら良いのかを問いかけている。血のつながりがなく、10数年の家族としての歴史がなく、いきなり家族となった3人。人と人が分かり合うとはどういうことなのかも問いかけている。負い目・劣等感を乗り越えて、ニュートラルな気持ちで接することで初めて分かり合えるということが根底にあるのかな。かなり重たいストーリィ展開であるが、最後は今後につながるように思える一筋の光明が。久々に骨太の小説を読んだという印象。
[BOOKデータベースより]
7年前、旭ヶ丘の中学校で起きた、クラスメイト9人の無差別毒殺事件。結婚を機にその地に越してきた私は、妻の連れ子である14歳の晴彦との距離をつかみかねていた。前の学校でひどいいじめに遭っていた晴彦は、毒殺事件の犯人・上田祐太郎と面影が似ているらしい。この夏、上田は社会に復帰し、ひそかに噂が流れる―世界の終わりを見せるために、ウエダサマが降臨した。やがて旭ヶ丘に相次ぐ、不審者情報、飼い犬の変死、学校への脅迫状。一方、晴彦は「友だちができたんだ」と笑う。信じたい。けれど、確かめるのが怖い。そして再び、「事件」は起きた…。
[日販商品データベースより]「世界はこんなに弱くてもろくて、滅ぼすなんて簡単なんだってことを……ウエダサマが教えてくれたんですよ」
7年前、旭ヶ丘の中学校で起きた、クラスメイト9人の無差別毒殺事件。
結婚を機にその地に越してきた私は、妻の連れ子である14歳の晴彦との距離をつかみかねていた。
前の学校でひどいいじめに遭っていた晴彦は、毒殺事件の犯人・上田祐太郎と面影が似ているらしい。
この夏、上田は社会に復帰し、ひそかに噂が流れる――世界の終わりを見せるために、ウエダサマが降臨した。
やがて旭ヶ丘に相次ぐ、不審者情報、飼い犬の変死、学校への脅迫状。
一方、晴彦は「友だちができたんだ」と笑う。信じたい。けれど、確かめるのが怖い。
そして再び、「事件」は起きた――。
【興奮と絶賛の声、続々!】
サスペンスがみなぎり、どんでん返しもある。いままでにない熱量に充ちた大胆な設定、叩きつけるような何ともエモーショナルな筆致。強烈な傑作である。(本の旅人2月号より)
――池上冬樹(文芸評論家)
日常の闇をのぞき込むような重くて深い物語に、何度となく立ち止まっては、そのたびに胸がざらついた。この恐るべき小説は、まるで私たち近未来の「黙示録」のようである。
――奥野修司(ジャーナリスト・ノンフィクション作家)
わかりやすい物語ばかりが広がる日本社会にあって、懸命に生きることを肯定する小説を世に送り出す。それ自体が一つの批評となっていると言えないだろうか。
――石戸諭(記者・ノンフィクションライター)
この本は世に出ていいのか? と思う程、心底恐しかった。超然たるリアリティで、じわじわと読み手の心にリンクして迫ってくる。心理描写がモンスター級の小説!!
――うさぎや 矢板店 山田恵理子