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劉備・諸葛亮ら三国時代の英傑たち、未だ謎多き古蜀王国、公孫述、劉焉、李雄ら群雄など、正史未記載の挿話を多数採録する、「中国最古の地方誌」―。
第1章 巴志・漢中志―各地方の記録(一)
第2章 蜀志・南中志―各地方の記録(二)
第3章 公孫述劉二牧志・劉先主志・劉後主志―華陽を繞る興亡史(一)
第4章 大同志・李特雄期寿勢志―華陽を繞る興亡史(二)
第5章 先賢士女總賛上・中・下―華陽の人々(一)
第6章 后賢志―華陽の人々(二)
第7章 序志・益梁寧三州先漢以来士女目録―『華陽国志』とは
「中国最古の地方誌」待望の完訳
『華陽国志』は『越絶書』とともに「中国最古の地方誌」と呼ばれる。
その記述内容は、現在の四川省を中心とする中国古代西南地方の神話・地理・歴史・経済・社会の実態や諸部族の活動記録に及ぶ。
古蜀王国や秦時代の施政については『史記』に記されない。
また、前漢末から魏晋時代に割拠した公孫述、劉焉・劉璋父子、劉備・諸葛亮ら蜀漢の人物、成漢の李特・李雄らについては『後漢書』・『三国志』・『晋書』よりも豊富な材料を提供する。
版本間の異同が大きく、未だ定本のない難解な一書の現代日本語訳に、第一人者が挑んだ労作。