- 螢/納屋を焼く/その他の短編 改版
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- 価格
- 649円(本体590円+税)
- 発行年月
- 2010年04月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784101001333
[BOOKデータベースより]
秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった…。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【その他】 特に“螢”が好きだ。私にとって“螢”は数ある村上短編の中でのベストスリーであり、ほぼナンバーワンでもある。ほかは“今は亡き王女のための”と“中国行きのスロウ・ボート”かな。やっぱりそういうのはそのときの気分でちょっとずつ違ってくる。とにかくまだ学生時代に“螢”を読んだときの衝撃といったらなかった。哀しみや挫折や孤独といったものが文章という文字の組み合わせの中でこうもわかりやすく表現できるのだと感動し、読了後、真夜中にアパートを飛び出てその辺をうろうろした憶えがある。
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猫町
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革命
ひとことで言えば小人の踊りは観客の心の中にある普段使われていなくて、
そんなものがあることを本人さえ気づかなかったような感情を白日のもとに
ひっぱり出すことができたのだ。
------「踊る小人」より抜粋------
と、例えばこの文章を読んで、そういう感情が人にはある、
っていうことを知ったのが僕にとっての革命だった。
特に“螢”が好きだ。私にとって“螢”は数ある村上短編の中でのベストスリーであり、ほぼナンバーワンでもある。ほかは“今は亡き王女のための”と“中国行きのスロウ・ボート”かな。やっぱりそういうのはそのときの気分でちょっとずつ違ってくる。とにかくまだ学生時代に“螢”を読んだときの衝撃といったらなかった。哀しみや挫折や孤独といったものが文章という文字の組み合わせの中でこうもわかりやすく表現できるのだと感動し、読了後、真夜中にアパートを飛び出てその辺をうろうろした憶えがある。
大崎善生/作家
3 SPECIAL BOOKS掲載日:2012/12/20
【情報提供・3 SPECIAL BOOKS】