[BOOKデータベースより]
近代を駆動させた「文明化」と「ナショナリズム」は、いかに形成・批判されてきたか。明治から戦後に至るジャーナリスト・学者・官僚の思想的対応の分析から両者の意味合いの転回過程を読み解き、近代日本を捉え直す。
序章 「文明化」と「ナショナリズム」から近代日本を問う―一九〜二〇世紀の日本では何が思想的課題だったか(中野目徹)
第一部 ジャーナリズムからの問い(徳富蘇峰における君主と国民―日清戦争後の洋行にみる「文明」と「国民的国家」(田中友香理);熊本バンド・組合協会における日本のキリスト教―明治前期のキリスト教系新聞・雑誌の論考にみる(和寺悠佳);内村鑑三の義戦論から非戦論へ―「文明」と「天職」のゆくえ(ロバート・クラフト);雑誌『婦人新報』にみる「文明」と「愛国」―日露戦争期における日本基督教婦人矯風会(水谷悟);戦時体制下の雑誌『祖国』―北〓吉の翼賛体制批判と東西文化融合論(大庭大輝))
第二部 アカデミズムからの問い(「文明化」のなかの国学者(大沼宜規);田口卯吉における「開化」と「経済」―『日本開化小史』の分析を中心として(山本祐麻);姉崎正治の「日本研究」―昭和初期における「文明」の宗教学(長尾宗典);陳舜臣の「インド」―西南アジア語学研究と在日華僑のナショナリズム(笹沼俊暁))
第三部 ビューロクラシーからの問い(大正期における農村政策の創発と政治―小作関連法案の調査審議をめぐる政官関係(下重直樹);一中・帝大時代の勝田主計―官僚政治家における思想の基盤形成(久保田裕次);皇太子裕仁親王のヨーロッパ訪問と宮内省(二ノ宮幹太);大戦間期日本外交における「国際協調主義」と「日本主義」―外務省調査部の設置と政策立案機能(熊本史雄))
日本が近代化してゆく歩みのなかで邂逅した「文明」と「ナショナリズム」。両者はいかに形成・批判され、時代を動かす力となったのか。幕末・維新から戦後に至るまでのジャーナリスト・学者・官僚たちを対象に、それぞれの思想的対応を追跡。「文明」と「ナショナリズム」の意味合いが転回してゆく過程を読み解き、近代日本思想の枠組を問いただす。
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