[BOOKデータベースより]
この1冊で日常診療で遭遇する皮膚疾患の85%を網羅!“鑑別”と“治療”のクイズで疾患を学べる。皮膚科診療で“やるべきこと”+“やってはいけないこと”がわかる。
序章 皮膚疾患トップ20とは
総論 皮膚疾患の診療に自信をつける(皮膚の構造;皮疹の種類;皮膚科の検査;皮膚科の治療)
各論(その他の湿疹;アトピー性皮膚炎;足白癬;蕁麻疹・血管性浮腫;爪白癬 ほか)
"皮膚科診療患者が罹患している疾患は,遭遇頻度上位20疾患で85%を占める.本書は,これら日常的に診る皮膚疾患に絞り,各疾患を「鑑別」,「治療方法」の2本立てのクイズ形式で楽しく・わかりやすく解説.実践ですぐに活かせる,皮膚科診療で“やるべきこと(To-do)”と“やってはいけないこと(NOT-to-do)”のリスト付きで非皮膚科医・非専門医にもオススメ.皮膚疾患を診る機会があるすべての医師の道標となる一冊.
【序文】
皮膚科は取り扱う疾患が他科に比べても多いほうだと思われますので,トップ20の疾患だけで全患者の85%を占めるというのは正直なところ意外で,重要かつ困難な調査を完遂し,その事実を見いだされた古江増隆先生のご尽力に改めて敬意を表します(古江増隆ほか:本邦における皮膚科受診患者の多施設横断四季別全国調査.日皮会誌 119:1795-1809, 2009).
トップ20の疾患はまさにcommon diseaseにあたるわけですが,たとえば1位の湿疹ひとつとっても,きちんと定義を説明することは実にむずかしいことを日々痛感しています.また,前著『日常診療で必ず遭遇する 皮膚疾患トップ20攻略本』が出版された2013年に比べて,この10年での個々の疾患に関する診断や治療の進歩に驚かされます.「皮膚科の病気はまず◯◯VG軟膏を塗ってみて,治らなければセレ◯◯ミンか抗真菌薬でOK」と揶揄されていた時代はもう完全に過去のものになった,と言わざるを得ません.
本書の編集にあたってはこれらの思いを込めつつ,堅苦しくないクイズ形式をとる前著の強みを継承しました.さらにはこれまでの書籍にないものを私たちなりに分析し,皮膚科医としてこれはやっていただくと/やめておいてもらえると助かるな,という事項を各疾患でTo-do / NOT-to-do として記載しました.本書の新たな売りになればと願っております.
高齢化や生活様式の変化に伴い,いつかまた疾患頻度の調査がなされるのだと思いますが,その日までは日常診療の85%を制圧できる本書が,とくに皮膚科の初学者や他の診療科のプライマリケアにあたる先生方にとって診療室に置いておきたい1冊になり続けることを祈念しております.
最後に,通常よりも面倒な執筆依頼を受けていただいた先生方,本当にありがとうございます.この場をお借りして御礼申し上げます.また,南江堂 臨床編集部 松下淳史さん,制作部 高橋龍之介さんにも尽力いただきました.記して感謝申し上げます.
2024年5月 紀州和歌山にて
古川?福実
神人?正寿"
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