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[BOOKデータベースより]
福島第一原発の事故は、人間の日常生活そのものが、人間自身の力で、自らを滅亡させる力をもった科学技術に依存していることを如実に示す出来事であった。第一部は、原発被災経験の風化に抗して立ち上がった被災当事者たちの「いのちを支え合う」活動の証言を収録。第二部は、その証言の根底に流れる思想と交差させながら、科学的合理性と社会的合理性の葛藤から、新たに生まれ出る環境倫理学のあり方について、W・ベック「リスク社会論」とH・ヨナス「未来倫理」を参照し、考察する。原発事故発生後の環境倫理をになう主体は誰なのか。その主体となる者たちの行動を通し、今日のリスク社会を生きるうえで欠かせない行動規範を考える。
序文
[日販商品データベースより]第1部 証言:いのちを支える当事者たちへのインタビュー 原発被災経験の風化に抗して(フクシマ原発労働者相談センター 苛酷事故にみまわれた―あれから八年、福島の過去・現在・未来;いわき放射能市民測定室たらちね 広がり続ける被ばくへの対処―内部被ばく・食物汚染の測定からはじまった市民活動;「希望の牧場・ふくしま」吉澤正巳 希望とは何か実力とは何か―原発を乗り越えて生きるために;井戸川克隆・セルフインタビューat湯布院 立地自治体は福島第一原発事故の教訓を生かせ!)
第2部 考察:福島第一原発事故と環境倫理学(あらためて問う、環境倫理学は誰のためのものか;原発事故被災状況下におけるICRPの生命・環境倫理―「刊行物一三八」に関する批判的考察;ICRP「最適化」原則にかわる新しい環境倫理学の視座;ハンス・ヨナスの「未来倫理」―持続可能な社会の行動規範を求めて)
結語
島薗 進氏(宗教学者)推薦
< 福島原発災害が私たちに問いかけているものは何か。
この問いを深めつつ、被災者の困難に応答し、記憶の風化に抗しようとしてきた人々の言葉と行動を踏まえ、人類が今新たに形づくろうとしている環境倫理の輪郭を描こうとする試み。
原発事故被災者の10 年余りの経験を通して育まれた洞察が、現代哲学・倫理学の奥深い問いと照らし合わされ、考察されている。
読者は本書のそこここから新たな視野の開けを感じとることだろう。>
◆ 福島第一原発の事故は、人間の日常生活そのものが、人間自身の力で、自らを滅亡させる力をもった科学技術に依存していることを如実に示す出来事であった。
●第一部は、原発被災経験の風化に抗して立ち上がった被災当事者たちの「いのちを支え合う」活動の証言を収録。
第二部は、その証言の根底に流れる思想と交差させながら、科学的合理性と社会的合理性の葛藤から、新たに生まれ出る環境倫理学のあり方について、W・ベック「リスク社会論」とH・ヨナス「未来倫理」を参照し、考察する。原発事故後の環境倫理をになう主体は誰なのか。その主体となる者たちの行動を通し、今日のリスク社会を生きるうえで欠かせない行動規範を考える。
市井の人々の肚の底からの想いを受け、国際放射線防護委員会(ICRP)文書、さらにいわゆる「吉田調書」や原子力関連行政文書などを倫理学理論を踏まえて徹底的に検討し、科学技術や行政および企業論理の専横をこえた、世代をつなぐいのちの営みに根差す環境倫理学を目指す。