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[BOOKデータベースより]
ユネスコは2025年に量子力学百年を記念する取り組みを行うことを決議した。誕生から1世紀。「合意のないまま」いまやあらゆる場所に量子力学は存在する。自らの目で見てきた第一人者が、その不思議と魅力に迫る。
新「量子」の意味を問う―「けいはんな哲学カフェ ゲーテの会」と大澤真幸
[日販商品データベースより]クラウザーはなぜ排除されたのか?―隠れた変数と量子もつれ
存在の「非局所性」と量子情報―「恥じらい」の実在論
思想で乗り切った量子力学誕生劇―コペンハーゲン解釈の思想
量子力学の観測者に見るマッハ残照―アインシュタインとマッハの四つの時期
量子情報の前哨戦―「世紀転換期」のウィーンとプランクのマッハ批判
エントロピーと主体の参加―エディントンの二種類の法則
「真の」理論と「良い」理論―概念の「粒度」と個物
量子力学が哲学だった時代―西田父子と湯川秀樹
シュレーディンガーのラストメッセージ―「ウィグナーの友人」とQBism
因果律のキャリアーとしての実体―ヒューム人間知性論とマッハの力学批判
量子力学に見る科学と鑑賞―ポスト・「サイエンス・ウォー」の風景
第一人者がみた量子力学の軌跡。その魅力と不思議。
1920年代、ド・ブロイ、ボーア、ハイゼンベルク、シュレーディンガー、ディラックなどが現在の量子力学の礎となる成果を続々と発表した。そして1926年、ボーアの手によって「コペンハーゲン解釈」がなる。ユネスコは2025年に量子力学百年を記念する取り組みを行うことを決議した。この間の量子力学の道のりは、アインシュタインの反対などに代表されるように紆余曲折ありつつも、不思議と魅力にみちたものだった。しかしいまや量子コンピュータから生成AIまで、あらゆるところに量子力学は存在している。はたしてそれは何故か、そもそも量子力学とは何で、そしていまどのような姿をしているのか。日本を代表する物理学者が、自らの目でみてきた量子力学の歴史を詳述する。