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[日販商品データベースより]
2年ごとの改訂で,年々進歩する循環器疾患における治療指針と最新の情報を簡潔に提供.巻頭トピックスでは,「心不全、腎不全患者における鉄欠乏:意義と治療」,「ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬の臓器保護効果:機序と使い方」,「高齢患者の減薬(deprescribing): その理論と実践」,「Point of care ultrasound (POCUS)の活用」など、話題の12テーマを取り上げる.巻末付録には,日々の臨床に役立つ「循環器疾患の薬剤一覧表」を収載.循環器疾患診療に携わる医師,研修医にとって,最新の治療の知識をアップデートするのに欠かせない一冊.
【序文】
超高齢社会になり,心血管疾患をもつ患者が増加しています.特に高齢者に多く発症する心不全や心房細動は,内科医であれば誰でも診療すべきcommon diseaseに位置付けられるようになりました.でも内科医あるいは総合診療医がこれらの疾患をどのように診療したらよいのでしょうか?
当然,ガイドラインは参考になります.循環器学はガイドラインが最も整備された領域であり,ガイドラインに準拠した診療が推奨されています.ただし,問題もあります.疾患ごとにガイドラインが作成されるため,その数は膨大なものです.さらに,毎年多くの新しいエビデンスが出てくることでガイドラインが改訂されます.多忙な臨床の中でこれらをすべてフォローすることは困難です.また,ガイドラインには診断や治療の推奨グレードは書いてあるものの,目の前の患者に対する具体的アプローチは記載されていません.そこで,疾患ベースに最新のガイドラインを踏まえつつ,エキスパートの経験を加えて診療に役立つ治療方針をまとめたのがこのテキストです.具体的な処方例も先生方の診療の参考になるでしょう.
循環器学の最前線を巻頭トピックスで取り上げています.これらはガイドラインの先を行くbeyond guidelinesと言えるものです.主なものを挙げると,
・心不全患者の再入院予防のカギ:うっ血のコントロール
・心不全,腎不全患者における鉄欠乏:意義と治療
・心血管イベント抑制と低用量コルヒチン
・先天性心疾患患者の移行医療
・高齢患者の減薬(deprescribing):その理論と実践
などです.特に,超高齢患者においてはガイドラインに準拠した足し算の医療によるポリファーマシーの問題が指摘されています.薬剤による副作用を軽減しつつ,QOLを向上させるための減薬法が求められています.本書がこれらトピックスに記載されたコンセプトを開始するきっかけになれば幸いです.
このテキストが読者の方々の日々の診療に役立つことができれば執筆者,編集者一同の大きな喜びです.
2023年11月
編集者