[BOOKデータベースより]
“本当に使える”緩和ケアの定番書、ここに改訂!
1 疼痛治療(アセスメント;非オピオイドと鎮痛薬 ほか)
2 疼痛治療がうまくいかないとき(痛みと眠気の組み合わせで解決の糸口をつかもう;いま一度、痛みの原因を評価する:関連痛 ほか)
3 痛み以外の症状の緩和(全身症状;消化器症状 ほか)
4 鎮静(鎮静の基本;鎮静の方法 ほか)
5 コミュニケーション(最短の時間で最大の効果をあげるチューニング;化学療法をやる・やらない:患者の選択への援助 ほか)
緩和ケアの定番書が改訂!意外に知られていない薬剤の使い方やケアのコツを,各項目冒頭の「概念図」でつかみ,その場で教えてもらっているようなわかりやすい解説が大好評.今版では新しい便秘治療薬,睡眠薬,鎮痛補助薬や悪液質の新薬のほか,前版からの臨床上の進歩を盛り込んだ.臨床家が日々直面する問題・疑問に答えた内容で,“今”の緩和ケアの現場で“本当に使える”実際書.
【書評】
日々,悩みながらケアをしている.早く症状緩和したい焦り,どうしたらよいのか絶望に近い困惑から,いちばん苦しいのは患者だとわかってはいても,患者の症状緩和がうまくいかないと眠れなくなる.そんな時,学会で手に取った『ここが知りたかった 緩和ケア』に救われた思いがした.それ以降,改訂される度に何度も読み返している.
今回,改訂第3 版が出版されるにあたり,私の救世主とも言えるこの本書を紹介してほしいとお話があった.えっ?誰か私が本書を英語辞典のように,ひっきりなしに読んでいるのを見てたの?と後ろを振り返りたくなった.この機会を得たので,先日,日本緩和医療学会第5 回北海道支部学術大会の講師で来道された著者に思い切って声をかけてみた.理路整然と話される講義や著書からは読み取れなかった,優しさにあふれた笑顔で「よろしくね」と言われ,感動してしまった.
本書の紹介をする役割を忘れている.
この一冊は読んでいると,「そうなの! それが知りたかったの!」「そうだったんだ! やってみよう!」と,思わず叫んでいる.ガイドラインには書いていない,実際の臨床での悩みが,スルスルと解を得たかのようにすっきりする.とくにステロイドの使用については,しばしば主治医と意見が異なる場合があり,本書を片手に主治医と議論している.日常のケアを考えるときに手元に置いておきたい一冊なのだ.目次を見ただけで,「そう! これこれ!」と思う.ページを開くとポイントやコツ,実際の処方例まで書いてあるのに,根拠やメカニズムまでわかる.私は医師にもこの一冊を薦めている.
看護の初心者から熟練者まで,多様な使い方のできる一冊であることは間違いない.緩和ケ アに携わる看護師の皆さまにぜひ手に取ってほしい一冊である.
がん看護29巻1号(2024年1-2月号)より転載
評者●部川 玲子(北見赤十字病院緩和ケア病棟/がん看護専門看護師)
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