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[BOOKデータベースより]
1 英語音声の習得―プロソディーの重要性
[日販商品データベースより]2 幼児の言い間違いと言語産出モデル―音韻部門の発達と連続性
3 可算・不可算の区別の習得―個別化の観点から
4 3単現‐sの習得―人称素性と数素性の影響
5 前置詞の習得―前置詞とその前後の要素の関係性
6 英語の使役事象の習得―Why not“The window broke with a stone”?
7 Be動詞の過剰生成の原因
8 自動詞の過剰受動態化の原因
9 自動詞文でのbe+過去分詞の原因―学習者の文法はきめ細やか
10 英語文法項目別の習得困難度―大学生を対象とした予備調査
第二言語習得研究の本質とも言える言語習得に関して、脳の中で、どのように言葉が処理されているのかといった認知のメカニズムを解明することを試みる。産出された言語を分析し、主に習得の過程を音声と文法の側面から探る。
■「まえがき」より
第二言語習得研究の科学シリーズの嚆矢となる第1巻は、「言語の習得」である。第二言語習得研究の本質とも言える言語習得に関して、脳の中で、どのように言葉が処理されているのかといった認知のメカニズムを解明することを試みた内容である。産出された言語を分析して、主に習得の過程を音声と文法の側面から探った研究となっている。
言葉は、人から発せられる音声や意味、そして適切な規則に従って文を作り上げる文法から成り立っている。第1巻は10章で構成されており、第1章と第2章では音声、第3章から第9章は個々の文法項目、第10章では文法項目の困難度の順序に関してそれぞれ習得という観点から扱っている。どの章においても首尾一貫しているのは、「なぜ」そのような言語習得の過程を経るのかについて、合理的な説明を与えようとしている点である。具体的には次のとおりである。
音声に関して、プロソディーと呼ばれる英語のリズム等がコミュニケーションを円滑にする理由(第1章)、言い間違いが産出される理由(第2章)について述べられている。
文法に関して、名詞の可算・不可算の区別(第3章)、3単現の-s(第4章)、前置詞(第5章)に焦点を当て、日本語母語話者にとって、それぞれの文法項目の習得が困難である理由を検証している。また、間違った使役文の産出(第6章)やBe動詞(第7章)、受動態(第8章と第9章)が英語学習者によって過剰に使用される理由を論じている。続いて、時制や名詞の複数形、語順など、文法項目の習得困難度の順の調査結果が提示されている(第10章)。
■「シリーズまえがき」(第1巻)より
本シリーズの各章は、大学で言語習得・言語指導・言語学を学ぶ学部生および大学院生を念頭に置いて書かれている。外国語を勉強中の方や教えていらっしゃる学校現場の先生方にも、これらの研究の魅力に触れていただけることを願って編集した。また各章の章末に、著者からの「外国語教育にかかわる人が知っておくべきポイント」「執筆者から読者へのメッセージ」を掲載した。こちらもぜひ参考にしていただきたい。
■編者
大瀧綾乃(静岡大学)
中川右也(三重大学)
若林茂則(中央大学)
■執筆者一覧
上田 功(名古屋外国語大学)
寺尾 康(静岡県立大学)
小川睦美(日本大学)
須田孝司(静岡県立大学)
吉田智佳(天理大学)
平川眞規子(中央大学)
大滝宏一(中京大学)
近藤隆子(法政大学)
若林茂則(中央大学)
白畑知彦(静岡大学)
横田秀樹(静岡文化芸術大学)