- 近代アジアの啓蒙思想家
-
講談社選書メチエ 752
講談社
岩崎育夫
- 価格
- 1,870円(本体1,700円+税)
- 発行年月
- 2021年07月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784065241776

この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
-
童蒙おしえ草
-
福沢諭吉
岩崎弘
福沢諭吉
価格:1,188円(本体1,080円+税)
【2016年11月発売】
ユーザーレビュー
この商品に寄せられたカスタマーレビューはまだありません。
レビューを評価するにはログインが必要です。
この商品に対するあなたのレビューを投稿することができます。

[BOOKデータベースより]
西欧に生まれた「啓蒙思想」が、現在のアジアを作った。いちはやく西洋に学び、アジア諸国の先行例となった福沢諭吉。中国共産党の創設者・陳独秀と、文学革命を謳った胡適。インドネシアの女性運動の先駆者、カルティニ。さらに、インドのネルーとガンディー、朝鮮の儒教知識人・朴泳孝、日本に学んだベトナムのファン・ボイ・チャウなど、先覚者たちの波乱の生涯と、近代アジアの苦闘の歴史。
はじめに―「啓蒙思想」は過去のものか?
[日販商品データベースより]序章 啓蒙思想の誕生と明治日本
第1章 ヨーロッパは革命の賜物だ―中国 陳独秀と胡適
第2章 それは私の一生の望みです!―インドネシア カルティニとハッタ
第3章 われわれの人生は、枯木に行く手を塞がれている―インド ネルーとガンディー
第4章 残念ながら私はわが国に生まれた―朝鮮・ベトナム・タイ・シンガポール・トルコ
終章 一身にして二生を経るが如く―近代アジアの共通体験
香港に国家安全維持法を導入した習近平の中国、ミャンマーの軍事クーデタ、フィリピンで強権をふるうドゥテルテ大統領など、現在、アジアの国々で、自由と人権の尊重、民主主義といった近代の潮流とは逆方向の動きが目立っている。アジアではこの100年余り、西欧起源のこうした思想と原理で自国を作り替える試みが続いてきたが、いまだ完全に自らのものとするに至っていないのである。しかもこうした「逆方向の動き」は、アジアのみならず、欧米社会でも起こっている。
そもそも、ヨーロッパに生まれた「啓蒙思想」は、アジア各地の知識人にどんな衝撃を与えたのか、そして、彼らはどんな社会をめざしたのか。アジア各国の啓蒙思想家の生涯から、近代アジアの苦闘の歴史と、現代にいたる矛盾をとらえ直す。
序章では、その最初期のモデルとしての福沢諭吉を取り上げる。以下、中国で革命を志した陳独秀と胡適、インドネシアの女性運動の先駆者カルティニ、インドのネルーとガンディー、朝鮮の儒教知識人・朴泳孝、日本に近代化を学んだベトナムのファン・ボイ・チャウ・・・。いずれも、アジアの進むべき道をしめした「道先案内人」であり、日本の啓蒙思想家・中江兆民が言うところの「種を播いた人」であった。そして、「啓蒙思想」は過去のものではなく、それを実現するための運動は今も受け継がれて「現在進行形」なのである。