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[日販商品データベースより]
白血病患者の治療方針を立てるために必要な治療選択から各種プロトコール,支持療法,合併症対策までを盛り込んだマニュアル書の改訂第4版.今改訂では,分子標的治療薬を用いた最新のプロトコールを盛り込み,内容をアップデート.また白血病治療において重要性が増している「微小残存病変の評価と対応」について,1章を割いて解説.ベッドサイドマニュアルとして,血液内科医必携の一冊.
【書評】
白血病を含む造血器腫瘍は,現代の科学技術の進歩の恩恵を最も受けているエキサイティングな臨床分野の一つであり,その病態の捉え方や治療法が急速に進化している.『白血病治療マニュアル』は,1996 年に初版が出てから定期的な改訂を行い,実践的な血液臨床医のテキストとして好評を博してきた.今回の改訂第4 版では,遺伝子解析による層別化,新たに導入された分子標的薬,微小残存病変検出法とその意義など,現時点におけるエビデンスに基づいて明確で具体的な治療指針をそれぞれの分野の専門家が気合いを込めて書き記した素晴らしい内容となっている.わが国における白血病治療のための標準マニュアルの決定版として強く推薦する.
白血病治療のさらなる成績向上が,網羅的遺伝子解析とそれに基づいた新規薬剤の開発により期待される一方で,白血病はクローン進化により最新の分子標的薬にもさまざまなメカニズムで耐性を獲得していくことが明らかになっている.したがって,今後は化学療法および同種移植など従来の治療に新規分子標的薬をどう組み込むか,さらに複数の新規薬剤を作用点,特性によりどう組み合わせるかなどの治療戦略の最適化も必要である.本書が本邦の白血病治療の信頼できるテキストとして,新たに産み出されるエビデンスに基づいて今後も継続してアップデートされていくことを期待する.
臨床雑誌内科128巻1号(2021年7月号)より転載
評者●九州大学医学部病態修復内科(第一内科)教授 赤司浩一