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グラスマンに学ぶ線形代数入門
学術図書出版社 久保富士男
点
行列行列の積列ベクトルと幾何ベクトル行列式の定義行列式の性質行列式の展開と行列の積の行列式クラーメルの公式連立一次方程式と掃き出し法行列の階数と斉次連立一次方程式ベクトル空間と部分空間ベクトルの一次関数ベクトル空間の次元と基底一時写像内積空間直交変換、正射影と対称変換固有値と正方行列の対角化実対称行列の直交行列による対角化ジョルダンの標準形
本書は,読者が線形代数学の基本を無理なく,楽しみながら学べることを目標として著したものである.読み進んでいるうち,初めて出会う概念も自然に体得できるよう,本書を一冊の“ストーリーブック”になるように組み立てた.したがって,読者は諸概念の位置づけやその役割がどのようなものかを語り合うことができるであろう.ストーリーを構成するうえで,次の3点に留意した. 算術計算 通常,積は展開などの算術計算ができるように考案されている.内積は角や長さの計量に利用されるのであるが,それよりも,分配法則をみたすようにつくられていることに注目してほしい. グラスマンの組合せ乗積 連立一次方程式の解法において,行列式の果たす役割を明確に表すには,グラスマンの組合せ乗積が最適である.組合せ乗積の計算は,一定の条件のもとに,通常の算術計算と同様に行える.したがって,読者はゲームでも楽しむかのように行列式の計算をこなせるだろう.(“組合せ乗積”という用語は『クライン:19世紀の数学』共立出版(1995年)に従った.また,アメリカ数学会から2000年3月に出版されたグラスマンの著書の英訳『ExtensionTheory』も参考にした.) 筆算 基本変形を行列式,行列方程式などを計算するための筆算と位置づける.小学生のときから慣れ親しんできた“筆算”を思い出してほしい.5章および8章において筆算の方法を学ぶ.9章以降最終章のジョルダン標準形までに種々の新しい概念に出会う.これらを初等的に説明し,演習問題を筆算で解決できるようにしている.第2版にあたり 初版ではグラスマンの線形代数のアイデアが初学者にもすっかりわかるように書き下ろした.約20年にわたり,大学の線形代数の教科書・参考書,大学院の講義および公演などの題材として用いてきた.外積代数の源である“組合せ乗積”を用いた行列式の導入により,大学新入生が無理なく行列式の定義・性質を理解し,その計算をこなせることを見てきた.学生の組合せ乗積への柔軟性な接し方には目を見張るものがある.これは,4.1節の1つの例で,行列式による連立一次方程式の解法のカラクリ(アイデア)がすっかり理解できるからであろう.また,放送大学面接授業においては,受講生の方から「シナプスが増えた」とか「外積はこういうものだったのか」などのご意見を頂いた.世代を超えて初版の意図を理解して頂いていると思っている. 広島工業大学の同僚の勧めもあり,第2版をしたためる機会を得た.さらに,初版の組合せの演算記号aobを現在の汎用性のあるa∧に書き換えたほうがよいとの意見も頂いた.初学者が馴染めないのではないかと躊躇したが,学生たちの「問題ありません」の一言が後押しとなり書き換えることとした.そして一次写像を線形写像に変更した. 本書は通年の授業に対応しているが,第1-9章および第16-17章から行列,行列式,行列の対角化の項目を抽出して半期で終えることも可能である.
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[BOOKデータベースより]
行列
[日販商品データベースより]行列の積
列ベクトルと幾何ベクトル
行列式の定義
行列式の性質
行列式の展開と行列の積の行列式
クラーメルの公式
連立一次方程式と掃き出し法
行列の階数と斉次連立一次方程式
ベクトル空間と部分空間
ベクトルの一次関数
ベクトル空間の次元と基底
一時写像
内積空間
直交変換、正射影と対称変換
固有値と正方行列の対角化
実対称行列の直交行列による対角化
ジョルダンの標準形
本書は,読者が線形代数学の基本を無理なく,楽しみながら学べることを目標として著したものである.読み進んでいるうち,初めて出会う概念も自然に体得できるよう,本書を一冊の“ストーリーブック”になるように組み立てた.したがって,読者は諸概念の位置づけやその役割がどのようなものかを語り合うことができるであろう.
ストーリーを構成するうえで,次の3点に留意した.
算術計算 通常,積は展開などの算術計算ができるように考案されている.内積は角や長さの計量に利用されるのであるが,それよりも,分配法則をみたすようにつくられていることに注目してほしい.
グラスマンの組合せ乗積 連立一次方程式の解法において,行列式の果たす役割を明確に表すには,グラスマンの組合せ乗積が最適である.組合せ乗積の計算は,一定の条件のもとに,通常の算術計算と同様に行える.したがって,読者はゲームでも楽しむかのように行列式の計算をこなせるだろう.(“組合せ乗積”という用語は『クライン:19世紀の数学』共立出版(1995年)に従った.また,アメリカ数学会から2000年3月に出版されたグラスマンの著書の英訳『ExtensionTheory』も参考にした.)
筆算 基本変形を行列式,行列方程式などを計算するための筆算と位置づける.小学生のときから慣れ親しんできた“筆算”を思い出してほしい.5章および8章において筆算の方法を学ぶ.9章以降最終章のジョルダン標準形までに種々の新しい概念に出会う.これらを初等的に説明し,演習問題を筆算で解決できるようにしている.
第2版にあたり
初版ではグラスマンの線形代数のアイデアが初学者にもすっかりわかるように書き下ろした.約20年にわたり,大学の線形代数の教科書・参考書,大学院の講義および公演などの題材として用いてきた.外積代数の源である“組合せ乗積”を用いた行列式の導入により,大学新入生が無理なく行列式の定義・性質を理解し,その計算をこなせることを見てきた.学生の組合せ乗積への柔軟性な接し方には目を見張るものがある.これは,4.1節の1つの例で,行列式による連立一次方程式の解法のカラクリ(アイデア)がすっかり理解できるからであろう.また,放送大学面接授業においては,受講生の方から「シナプスが増えた」とか「外積はこういうものだったのか」などのご意見を頂いた.世代を超えて初版の意図を理解して頂いていると思っている.
広島工業大学の同僚の勧めもあり,第2版をしたためる機会を得た.さらに,初版の組合せの演算記号aobを現在の汎用性のあるa∧
に書き換えたほうがよいとの意見も頂いた.初学者が馴染めないのではないかと躊躇したが,学生たちの「問題ありません」の一言が後押しとなり書き換えることとした.そして一次写像を線形写像に変更した.
本書は通年の授業に対応しているが,第1-9章および第16-17章から行列,行列式,行列の対角化の項目を抽出して半期で終えることも可能である.