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[BOOKデータベースより]
ハイデガーの主著『存在と時間』のうち、最大の難所として、専門の研究者さえ敬遠しがちであったその第2篇を一歩ずつ丁寧に読み解いていく試み。二〇世紀最大の哲学書の難関に果敢に挑み、新しい統一的な理解をめざす。
序論 『存在と時間』の「全体」の立体像―第2篇を読むまえに(序論第一(共時的観点より)Indifferenz(無差別性)とは何か―公刊部の「透視」のために;序論第二(通時論風に)「解釈学的状況」の出生―未公刊第二部の意図したもの)
[日販商品データベースより]本論 現存在と時間性―第2篇を読む(現存在の可能な全体存在と死への存在―先駆のみが実存の根源性なのか;本来的存在可能の、現存在に即した立証、および覚悟性―良心の三種類の呼び声;現存在の本来的全体存在可能と、ゾルゲの存在論的意味としての時間性―根源性からの時間性の浮上;時間性と日常性―日常性という謎;時間性と歴史性―歴史性と歴史学の偏差;時間制と、通俗的時間概念の根源としての内時間制―時間が概念となるとき)
ハイデガーの主著『存在と時間』は二十世紀最大の哲学書である。しかしそれは未完成のまま終わった。今私たちが手にできるのは、予定されていた半分に過ぎない。その公刊された後半部、すなわち第二篇は難解をきわめ、専門的な研究すら行き届いてはこなかった歴史がある。本書はこの研究上の欠を埋める。そして新しい知見をもとに、哲学の地平を一変させた大著を読みなおす。