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[日販商品データベースより]
静岡がんセンター胃外科は胃癌の切除手術数で全国トップクラスを誇り,開腹手術から内視鏡手術・ロボット手術まで,機能温存手術から拡大手術まで,幅広い分野の手術を手がけ優れた成績をあげている日本でも有数の施設である.本書は同センターにおける胃癌手術について,開腹からロボット手術まで,写真・イラスト・動画を多用して解説.あらゆる世代に資する一冊となっている.
【書評】
本年3月、寺島雅典先生より本書を献本していただいた。最近目にする手術本ではあるが、本書の一番の特長は寺島先生の編著であることに尽きる。寺島先生は1983年のご卒業で、開腹胃癌手術から手術を習われた先生である。当時は拡大手術全盛期であり、接合部癌に対する左開胸手術やD4郭清といわれる大動脈周囲の予防郭清など、臨床試験で否定された手術も行われた時代である。その中で、一際、多くの手術経験から技術を培われた日本を代表する胃癌外科医である。開腹手術の名手といわれる先生は、その技術の高さから、動作制限のある腹腔鏡手術を始めるには若い先生よりもむしろハードルは高い。そのような中、患者ファーストの考えのもと、腹腔鏡手術にも積極的に力を入れられ、素晴らしい技術を身につけられた先生でもある。JCOGグループの中心を担う存在でありながら、手順を踏んでいち早くロボット手術を導入された。ある意味、三種のアプローチを完全マスターした稀有の外科医といえる。
本書では、開腹、腹腔鏡、ロボットいずれも妥協なく手術をされている寺島先生が、静岡がんセンターでの技術と経験をあますところなく伝えている。特に本書の読みどころは、開腹拡大郭清や大動脈周囲リンパ節郭清など、今では逆に外科雑誌でも読めない章立てと各手術に書かれているポイントおよびピットフォールである。多くの経験をもつ静岡がんセンターならではの本となっている。動画もみられる特典付きでお得感もあり、今となっては手に入れるのもむずかしい開腹手術の動画も収載されており、レジデントの先生にとってもたいへんありがたい著書といえる。
本書を通して、寺島式の開腹・ラパロ・ロボットを学べることは、胃癌手術の生きた歴史を学べることにもなり、バイブルとして是非おすすめしたい。
臨床雑誌外科82巻8号(2020年7月号)より転載
評者●名古屋市立大学消化器外科教授 瀧口修司