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[BOOKデータベースより]
「三重のあそこね。五人ほど売り飛ばしましたよ」。売春島の実態と人身売買タブーに迫る。
[日販商品データベースより]【ベストセラーノンフィクションの文庫化】
文庫化に際して、渡鹿野島を凋落に導いた重要人物「Y藤」の消息を追記。渡鹿野島の歴史のすべてが明らかになる!
“売春島”。三重県志摩市東部の入り組んだ的矢湾に浮かぶ、人口わずか200人ほどの離島、周囲約7キロの小さな渡鹿野島を、人はそう呼ぶ。島内のあちこちに置屋が立ち並び、島民全ての生活が売春で成り立っているとされる、現代ニッポンの桃源郷だ。
この島にはまことしやかに囁かれるさまざまな噂がある。
「警察や取材者を遠ざけるため客は、みな監視されている」「写真を取ることも許されない」「島から泳いで逃げようとした売春婦がいる」「内偵調査に訪れた警察官が、懐柔されて置屋のマスターになった」「売春の実態を調べていた女性ライターが失踪した」……
しかし、時代の流れに取り残されたこの島は現在疲弊し、凋落の一途を辿っている。
本書ではルポライターの著者が、島の歴史から売春産業の成り立ち、隆盛、そして衰退までを執念の取材によって解き明かしていく。伝説の売春島はどのようにして生まれ、どのような歴史を歩んできたのか?
人身売買ブローカー、置屋経営者、売春婦、行政関係者などの当事者から伝説の真実が明かされる!