[BOOKデータベースより]
若衆(江戸のジャ○ーズJr.)推しの尊みが過ぎる。さまざまな愛の形をお楽しみ下さい。
涙の種は紙見世―ラブストーリーは突然に
命乞ひは三津寺の八幡―白梅の蕾のような若衆が、命と引き換えに示した真の情けとは
思ひの焼付は火打石売り―どんな客でも手玉に取る最強若衆、創作に打ち込むファンを葬り去る
江戸から尋ねて俄坊主―恋も情けも葬り去る美僧
面影は乗掛の絵馬―姿は変われど変わらぬ思い
情の大盃潰胆丸―今生の別れに一度だけでもあなたの情けの淵に溺れたい
姿は連理の小桜―猛きもののふも迷う若衆美、時間よ止まれ
言葉とがめは耳にかかる人様―俺の好きな役者をなじった無礼者は、一刀両断だ!
忍びは男女の床違ひ―都随一の女方も驚く、寝殿造りの秘め事
京へ見せいで残り多いもの―高家の美姫、死霊となって人気役者をとり殺す
蛍も夜は勤めの尻―蛍のように身を焦がす…秘めた恋の行方は
女方もすなる土佐日記―半弥はなぜ脇差を客に渡したのか 『歌舞伎若衆編』最大のミステリー
袖も通さぬ形見の衣―衣装をすべて借金のかたに取られたら役者は死ぬしかない
恨みの数を打つたり年竹―どんな乱暴者でもメロメロにする役者の媚態
素人絵に悪や金釘―太夫の櫛より若衆の楊枝
声に色ある化物の一ふし―京の涼み床は若・女こもごも悲喜こもごも
別れにつらき沙室の鶏―とにかく目立ちたい! 愛情表現も派手な天狗若衆
執念は箱入の男―色気づいた人形が愛する役者の名を呼んだ
小山の関守―誰が何と言おうと、辰弥は最高だ!
心を染めし香の図は誰―たとえ美女でも女は女 うっかり見たら目を洗え それが男の生きる道
西鶴がオレ様全開で描き尽くした歌舞伎若衆図鑑、遂にわかりやすい現代語で登場。
若衆(江戸のジャ○ーズJr.!?)に熱を入れすぎで、遂に西鶴本人も登場し、なんと脱ぎます(実話)。
本書の舞台は歌舞伎が演劇として確立する直前の激動の時代。
歌舞伎劇場は今とは全く違う、まさに小屋。
今でいえば、50人くらいが入る場末のストリップ小屋に200人くらいが雪崩れ込むような場所。
「いっそのこと殺してくれ」と、歌舞伎若衆の美しい目元に心射ぬかれた見物客たちが満ちて、
美しさに酔い痴れた観客が叫ぶような場所。
西鶴はそんな凄艶な世界を愛しすぎるゆえに
「この道すきものの我なれば」(歌舞伎に関してはほかの誰よりも通じている私なので)と、
遂に自ら作品中にさえ顔を出す始末。
この躍動感にあふれる世界で、西鶴が描き出したものは何か。
役者のファンブックの自主制作してしまう人や、敏腕プロデューサー等も登場、
現代の文化とも通じる、熱狂する心と、それを取り巻く人々を鮮やかに描写しています。
さまざまな愛の形をお楽しみ下さい!
前作『全訳 男色大鑑〈武士編〉』よりさらにパワーアップしてお届けします。
豪華漫画家陣[あんどうれい、大竹直子、九州男児、こふで、紗久楽さわ]によるイラストを掲載。また「あなたの心が今、求めているのはどの若衆?」と題したYES・NOクイズでは好きな歌舞伎若衆を選べたり、「若衆10人のキャラ分析グラフ」で、純真無垢・手練れ・甘口・辛口で若衆のタイプがわかったりと、これまでと違った古典の読み方を提案しています。
加えてちゃんと勉強できるよう、注を充実させたほか、歌舞伎研究の大家によるコラム、楽しく読むための資料集も充実させました。
古典文学は、ここから学ぶと絶対楽しい! 推しの尊みがすぎる!
豪華漫画家陣の挿絵付きで、現代語訳は、若手中心の気鋭の研究者、佐藤智子、杉本紀子、染谷智幸、畑中千晶、濱口順一、浜田泰彦、早川由美、松村美奈。コラムに河合眞澄(大阪府立大学名誉教授)という最強布陣でお届けします。
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