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[BOOKデータベースより]
命からがらたどり着いた移住先、東吉野村でぼくたちが始めたのは、自宅を図書館として開くことだった。「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」という「実験」のはじまりとこれから。
1 命からがらの「移住」(移住前夜1 単身、凱風館へ乗り込んだ青木の相談(内田樹×青木真兵);移住前夜2 青木、完全移住を決意(内田樹×青木真兵);理想の大家さんと出会う(青木真兵) ほか)
[日販商品データベースより]2 籠ること、開くこと(「マイ凱風館」を持つ(光嶋裕介×青木真兵);職業・奪衣婆(青木海青子);とりあえず、十年先の地方(内田樹×青木真兵) ほか)
3 土着の時代へ(生命力を高める場(光嶋裕介×青木真兵);生命力が単位の社会へ(青木真兵);成長したり、しなかったりする有機体(青木海青子) ほか)
古代地中海研究者の夫・真兵と、大学図書館司書の妻・海青子。夫婦そろって体調を崩した4年前、都会から逃げるようにして向かったのは、人口わずか1700人の奈良県東吉野村。
大和の山々の奥深く、川の向こうの杉林の先にある小さな古民家に移り住んだ2人は、居間に自らの蔵書を開架する「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」を開設します。訪れるさまざまな人たちとの対話を重ねるうち、「ルチャ・リブロ」は単なる私設図書館を超え、山村における人文知の拠点へと発展していきます。
本書は、青木夫妻が移住を決意してから「ルチャ・リブロ」を立ち上げ、「土着人類学研究会」を開催しながら、現代社会の価値観に縛られない「異界」としての知の拠点を構築していくまでの「社会実験」の様子を、内田樹氏や光嶋裕介氏などとの12の対話とエッセイで綴る、これまでにない「闘う移住本」です。
人文知の拠点は「地面に近いところ」に構築されるべきというシンペイ君の直感にぼくからも一票――内田 樹
【対談者】内田樹(思想家・武道家)/光嶋裕介(建築家)/神吉直人(経営学者)/坂本大祐(デザイナー)/東千茅(耕さない農耕民)/太田明日香(ライター)/野村俊介(茶園経営)/小松原駿(蔵人)/鈴木塁(ウェブ制作)