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[BOOKデータベースより]
1912年、人々の心をとらえた「神聖天皇」。明治から大正にかわる100年ほど前、民衆の天皇崇敬が一気に高まり、その熱狂は国民の思想と言論の自由を徐々に奪っていく。その歴史的一大転換点をマスコミ・知識人の言動からドラマチックに実証し描き出す。
明治天皇崩御と国家神道の新たな展開
[日販商品データベースより]明治聖徳論の展開と天皇崩御
明治天皇の大喪と乃木希典の殉死
乃木希典の殉死と軍旗の神聖化
「軍国美談」のスーパーヒーローの誕生
明治天皇の崩御と大衆参加による神聖化
国民の「熱誠」と明治神宮創建への動き
二重橋前平癒祈願と大衆の「熱誠」
群衆が育てた国家神道
石橋湛山が捉えた集合的沸騰の日本
天皇への「熱誠」の美化と桐生悠々の抵抗
知識人の神道観・天皇観の変容
皇室=神社の一体性と国家神道の新展開
天皇崇敬で高揚する群衆の系譜
日露戦争から戦後への群衆の昂揚
治安と言論統制による天皇神聖化
皇室を究極的な善とする治安体制
大逆事件と世論誘導
大逆事件がよびさました皇道論
国体論に基づく思想・言論の抑圧を批判する可能性
天皇崇敬秩序に服する「かのように」
知識人が国家神道を進んで担う時代
神聖天皇に近づいていく学者・著述家ら
宗教運動が神聖天皇崇敬を増幅する
天皇崇敬が民衆の中で高まるのはいつか。日本で唯一「大帝」と呼ばれた明治天皇の崩御から、明治から大正に変わる時期の東京に焦点を当て国家神道をとらえなおす。