[BOOKデータベースより]
従来の徒手筋力テスト(MMT)とは異なる部分が多く、著者の長年の臨床経験・臨床研究に基づいた筋機能の評価方法を紹介し、医師(整形外科、神経科、総合診療)、理学療法士、徒手療法士に非常に有意義な内容となっている。
1 はじめに(筋肉の機能と機能不全;治療面;まとめ)
2 筋肉(咀嚼筋群;舌骨上筋群;舌骨下筋群;小指外転筋;母趾外転筋 ほか)
整形外科、神経科、総合診療、理学療法、オステオパシーの日々の実践に向けて簡潔にまとめたクイックリファレンス。
徒手筋肉テストは機能的な神経筋評価であり、現代の機能検査には欠かせない要素である。このテストはアメリカでは物療医学の分野で古くから行われているが(Lovett and Martin 1916; Kendall and Kendall 1952)、ヨーロッパではそれほどの歴史はない(Janda 1994)。それぞれの大陸で手法にやや違いが見られるものの、どちらもレベル分けして筋肉の「力」を表している。1964年にGoodheartが創始したアプライド・キネシオロジーは(Goodheart 1964)、徒手筋肉テストを機能診断法としてもっとも洗練させたものだといえるだろう。テスト結果の評価は、筋力よりも機能を基準にしている。そのため、固有受容的機能を重視したプロフェッショナル・アプライド・キネシオロジー(PAK?)は、筋力喪失ではなく、継続的にスポーツに取り組んだことによる易負傷性や痛みなどの症状を主に扱うスポーツ医学でも、積極的に用いるべき診断法である。 アプライド・キネシオロジーには、異常のある筋肉(抑制、低反応、または過剰促通、過反応)を正常化できる治療テクニックが多数あり、有効な診断ツールとして、スポーツ医学、オステオパシー、徒手療法の分野に定着してきている。本書はそのクイックリファレンスとして、各筋肉の要素を分かりやすく簡潔に纏めている。
各筋肉について以下の項目を掲載
・アプライド・キネシオロジー(AK機能的筋診断学)の徒手筋肉テスト
・分節の障害原因
・トリガーポイントと関連痛を伴う筋筋膜症候群
・適切な経穴療法
・等尺性収縮後リラクゼーション
多数の図・写真とともに、ひとつの筋肉を見開きで解説している。 筋肉はラテン語によるアルファベット順に並べ、同じ筋群に属するものはまとめている。
第3版は、内容の改良のほか、写真をカラー化し、判型をやや大きくして、さらに読者が利用しやすい1冊となった。