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[BOOKデータベースより]
歴史の転換点に、語り合う。鉄学者と作家の平成珍道中。
第1回対談 二〇一六年六月二十四日(通学の沿線風景;女官の世界 ほか)
[日販商品データベースより]第2回対談 二〇一六年八月二日(「生前退位」のご意向;女系天皇と「国体」 ほか)
第3回対談 二〇一六年九月九日(「おことば」の衝撃;蕎麦屋にふらっと入る自由 ほか)
第4回遠足 二〇一六年十二月八日(コンパートメント車両;鬼怒川温泉 ほか)
第5回対談 二〇一八年八月三十日(「作詞:昭和天皇」;宮内庁詰めになる ほか)
あるとき、会議中に原さんが猛然としゃべりだした。とある鉄道の本について、熱く熱く語っているのである。「いや、そんな細かい部分、ここにいるだれもわからんがな」と呆気に取られつつ、私は深く納得した。
なーんだ、ただのオタクだ!
そこからなにがどうなって対談をすることになったのか、いまいち記憶が定かではないのだが、小説や天皇制や鉄道について、二人で好きなようにしゃべったのが本書だ。
私と同様、門外漢のかたにも、肩肘張らずにお読みいただける内容になったのではないかと思う。
――三浦しをん(「まえがき」より抜粋)
*
三浦さんが女性作家として、時にびしっと本質を衝く意見や質問をされることに、思わずはっとさせられた。
「社会全体の中で女の人をどう位置づけるかは、学校教育も政治家も何も考えていないような気がします。」
「アマテラスは女性の神様ですが、その子孫であるとされる天皇家は、なぜ女系を採用しなかったんでしょうね。」
学者でない人々、とりわけ女性との対話を積み重ねることで、自らの学問が鍛えられてゆくことの大切さを、改めて思い知らされた次第である。
――原 武史(「あとがき」より抜粋)