- 人文学の論理
-
五つの論考
Zur Logik der Kulturwissenschaften.- 価格
- 3,520円(本体3,200円+税)
- 発行年月
- 2018年12月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784862852878
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[BOOKデータベースより]
カッシーラー(1874‐1945)が渡米する前に母語のドイツ語で執筆した最後の書物(1942年刊)。人文科学と自然科学の論理は異なることを明快に論じている。科学と技術が競い合っていた1940年代、人文学固有の権利が損なわれるなかで、人文学の対象を自然科学の物差しで測れば、まったく違ったものになることを強調し、人文学独自の方法論について考察。人文学の対象とは何か、事物の知覚と表情の知覚、自然の概念と文化の概念の違い、形式的思考と因果的思考について、文化の悲劇、など人文学をめぐる多彩な主題に光を当て、人文学の豊かな可能性を検討する。
第1論考 人文学の対象(古代における自然と人間:秩序の成立;キリスト教におけるロゴスの概念 ほか)
[日販商品データベースより]第2論考 事物の知覚と表情の知覚(19世紀における自然主義と歴史主義の分裂;知覚の現象学:知覚における「それ」と「汝」 ほか)
第3論考 自然の概念と文化の概念(文化概念の論理的特性における3つの様相;文化の論理:言語と芸術における構造・形式の問題 ほか)
第4論考 形式の問題と因果の問題(形式的思考と因果的思考;自然科学と人文学の断絶 ほか)
第5論考 「文化の悲劇」について(人間文化の正当性:ルソーからカントへ;文化における自我の無力:ゲオルク・ジンメル ほか)
本書はエルンスト・カッシーラー(1874-1945)が渡米する前に母語のドイツ語で執筆した最後の書物(1942年刊)である。人文科学と自然科学の論理は異なることを明快に論じている。科学と技術が競い合っていた1940年代,人文学固有の権利が損なわれるなかで,人文学の対象を自然科学の物差しで測れば,まったく違ったものになることを強調し,人文学独自の方法論について考察する。
人文学の対象とは何か,事物の知覚と表情の知覚,自然の概念と文化の概念の違い,形式的思考と因果的思考について,文化の悲劇,など人文学をめぐる多彩な主題に光を当て,人文学の豊かな可能性を検討する。
リッケルトによる個性記述的と言われる文化科学に対し,言語,芸術,神話,宗教,科学など,カッシーラーが〈シンボル形式〉と呼ぶ精神の機能によって,人間がどのように文化の世界を構築するかを示す。シンボル形式の哲学によりカントの「理性批判」を「文化批判」へと展開し,さらにシェーラーの影響を受け「哲学的人間学としての文化哲学」を確立,最後に「文化の悲劇」と対決することにより,文化のもつ機能と人間に及ぼす作用を明らかにする。
科学と技術が先鋭化する今日,人文学や教養の危機が叫ばれるなかで本書の意義はますます高まっている。