[BOOKデータベースより]
視点をスイッチ!これだけで前向きになれる。「行列のできる臨床心理士」として、復職成功率9割、3万人の自衛隊員の心を救った唯一のメソッドとは?
第1章 イヤな気分から抜け出すたったひとつの考え方(くだらないことでもいいから、とにかくやってみる;苦しい体験を、どれだけ成長の糧にするか ほか)
第2章 生きづらい人は、魅力的な人(こんな生き方が欠点をプラスに変えていく;「敏感すぎる人」の長所 ほか)
第3章 落ち込みは人生を好転させるチャンス(小さい頃からイヤな気分を育ててきた;生きることから逃げようとした数年間 ほか)
第4章 「自分の弱さ」から学べるこれだけのこと(どんなに嫌でも自分と向き合うことには価値がある;いきなり前向きになれなくても大丈夫 ほか)
第5章 あなたの大切な人がうつ状態になったら(「もらいうつ」を防ぐための二つのポイント;人のためにできることには限界がある ほか)
落ち込み、イライラ、ゆううつ、不安……。
生きていれば日々いろいろなことがあるし、気分が上下するのは当たり前のこと。
でも、「イヤな気分」がどうしてもなくならず、いつまでも長引くのなら、注意が必要です。
じつはこのイヤな気分というのは、私たちを蝕む、意外とやっかいな感情です。
そのまま放っておくと、イヤな気分にどんどん振り回されるようになり、
心のエネルギーが次第に失われて、やがて本格的な「うつ状態」へと陥ってしまうのです。
「イヤな気分」とはそもそも何でしょうか?
それは、つらい気持ちや悲しい気持ちというものではなく、
「他者からのリアクションや、物事の捉え方からくる不快な感情」のこと。
それが、イヤな気分となってあなたを振り回してしまうのです。
では、そのイヤな気分をどうやったら解消できるのか。
その方法とは、「他者思考」ではなく「自分思考」で生きるということ。
具体的にいうと、他者からの評価を基準に思考・行動するのではなく、
自分がどうしたいかを基準に考えて選択・行動するということです。
私はこれを「自分思考の生き方」と呼んでいます。
私はこれまで、臨床心理士として、心に問題を抱える3万人以上の方々の人生にかかわってきました。
そのなかで、いかに多くの人が他者の存在によってイヤな気分を生み出し、
エネルギーを消耗し続けているのかを目の当たりにしてきました。
何より、私自身が過去にうつ病を患った際、長く長く、自らの苦しみとしてイヤな気分を体験してきました。
でも、うつ病を患って入院し、何度も壁にぶつかりながら社会復帰する過程で、イヤな気分の正体に気づくことができました。
そして「自分思考」を身につけたことで、以前よりもずっと、イヤな気分とうまくつきあえるようになったのです。
本書では、私の実体験に基づいた「イヤな気分の手放し方」や「自分思考で生きるためのポイント」をお伝えします。
また、自分の大切な人が苦しんでいるときに対処する方法も、あわせてお伝えしたいと思います。