[BOOKデータベースより]
40年に及ぶ裁判官生活のなかで、著者が直接・間接に触れ、仰ぎ見てきた先輩裁判官たち。その姿に、あるべき裁判官像を重ね、裁判を行うにふさわしい識見・能力と人間性・倫理観とはなにかを真摯に問いかける。本書の後半では、裁判官の臨床現場たる裁判所の風景を生き生き描く。
1 裁判官の理想像―先輩から聞いた話(殉教者的プロ意識―中村治朗さん(最高裁判事);大人―近藤完爾さん(東京高裁部総括)・岩松三郎さん(最高裁判事)・内藤頼博さん(名古屋高裁長官);温顔と強い意志―岡垣学さん(東京高裁部総括);大山康晴さんと升田幸三さん―安岡満彦さん(最高裁判事)と西村宏一さん(福岡高裁長官);菊井ゼミ―菊井維大さん(東京大学法学部教授) ほか)
2 裁判所あれこれ(裁判所あれこれ―合議を中心に;裁判官への贈物;胴上げされた話;宇奈月温泉事件をめぐって)
著者が長年の裁判官人生のなかで直接指導を受け、あるいは偉大な先人とした仰ぎ見た先輩裁判官の人物像を畏敬の念を込めて描く。