- 医学の近代史
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苦闘の道のりをたどる
NHKブックス 1234
- 価格
- 1,540円(本体1,400円+税)
- 発行年月
- 2015年09月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784140912348
[BOOKデータベースより]
人間が人体の内部についての正確な知識を得たのは、一六世紀に西欧で死体解剖が盛んになってからだった。科学的で実証を重んじる現代医学の流れはここに始まる。だがそれ以後も、名医が間違った療法に固執して患者が犠牲になる、麻酔や消毒の先駆者が不遇のうちに精神を病み、あるいは自死する、ノーベル賞の授与対象を誤るなど、医学の歩みは波瀾に富んでいた。ルネッサンスの医師の挑戦的な試みから現代医療の最前線までを、基礎医学、内科学、外科学、精神医学など諸分野を網羅しながら、日本医学界の第一人者がエピソード豊かに描き出す。
近代医学の基礎の確立
臨床医学の発展―一八世紀から一九世紀
基礎医学の興隆―一九世紀後半
外科の大発展―一九世紀から二〇世紀
移植される臓器とつくられる臓器
二大死因克服への挑戦
生体を調節する仕組みの解明―二〇世紀の医学の発展
感染症との闘いと免疫学の進歩
神経疾患と精神疾患
日本の医学の発展
医学・医療の進歩と現代の課題
ルネッサンス以降積み重ねられた医師達の厖大な試行錯誤。ヒルに血を吸わせる療法、麻酔発明者達の自死や狂死、精神に異常をきたして犠牲者を出し続けた外科医…。知られざるエピソード満載の新鮮な医学史。