- 歌に私は泣くだらう
-
妻・河野裕子闘病の十年
新潮文庫 なー89ー1
新潮社
永田和宏
- 価格
- 572円(本体520円+税)
- 発行年月
- 2015年01月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784101263816

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[BOOKデータベースより]
その時、夫は妻を抱きしめるしかなかった―歌人永田和宏の妻であり、戦後を代表する女流歌人・河野裕子が、突然、乳がんの宣告を受けた。闘病生活を家族で支え合い、恢復に向いつつも、妻は過剰な服薬のため精神的に不安定になってゆく。凄絶な日々に懊悩し葛藤する夫。そして、がんの再発…。発病から最期の日まで、限りある命と向き合いながら歌を詠み続けた夫婦の愛の物語。第29回講談社エッセイ賞受賞。
私はここよ吊り橋ぢやない
[日販商品データベースより]ああ寒いわたしの左側に居てほしい
茶を飲ませ別れ来しことわれを救える
助手席にいるのはいつも君だった
夫ならば庇つて欲しかつた医学書閉ぢて
私は妻だつたのよ触れられもせず
あの時の壊れたわたしを抱きしめて
東京に娘が生きてゐることの
いよいよ来ましたかと
一日が過ぎれば一日減つてゆく
歌は遺り歌に私は泣くだらう
つひにはあなたひとりを数ふ
その時、夫は妻を抱きしめるしかなかった――歌人永田和宏の妻であり、戦後を代表する女流歌人・河野裕子が、突然、乳がんの宣告を受けた。闘病生活を家族で支え合い、拐復に向いつつも、妻は過剰な服薬のため精神的にも不安定になってゆく。凄絶な日々に懊悩し葛藤する夫。そして、がんの再発……。発病から最期の日まで、限りある命と向き合いながら歌を詠み続けた夫婦の愛の物語。