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「『読み書き』はできるが話せない」から脱却すべく、英語文法の授業が消え、小学校5、6年に必修化された英語授業を、3年生に引き下げる動きもある。こうした文科省の方針がいかに逆効果であるかを、英語教育の第一人者が具体的な事例をもとに指摘する。
第1部 英語と日本人(アメリカの赤ちゃんは文法を知らずに喋れるか?;昔の英語教育は役立たなかったか?;帰国子女は英語がペラペラで羨ましいか?;小学校で英語を教えるとどうなるか?;英語の教科書はどう変わったか?;平泉・渡部英語教育大論争とは?;「読み書きはできるが話せない聞けない」は本当か?;大学入試センター試験にリスニングが導入された成果は?;大学生や大学院生の読解力は低下したのか?;英語力の国際比較は?)
第2部 異文化交流の壁(あのドナルド・キーン教授でも誤訳するか?;誤りを指摘するネイティブの声をどう受け止めるか?;留学中に英語が通じなかった夏目漱石の英語力は?;中国の少女はどうして言葉の壁を越えたか?;翻訳の間違いはそんなに多いのか?;「超訳」は翻訳とどう違うのか?;英語を社内公用語とした会社は成功したか?;ALT(外国語指導助手)に問題はあるか?;国際共通語としての英語とは?;二人のアスリートの英語は?)
日本人は英語は読めても話せない。それは日本の英語教育に問題があるのではないか――長年指摘されてきたこの問題を解決すべく、文部科学省は2011年以降、小学校5年から英語を必須科目とし、さらに20年までに、小学校3年から英語教育を導入する方針を打ち出した。そんな風潮に対し、英語教育の第一人者が本書で、「英語が話せなくて何が悪い」と異議を唱える。
「帰国子女は英語がペラペラでうらやましいか?」「小学校で英語を教えるとどうなるか」「『読み書きはできるけど話せない聞けない』は本当か?」「センター試験にリスニングが導入された成果は?」などをテーマに、日本人が長く馴染んできた文法・読解中心の英語教育が、いかに外国語の習得に効果的であったかを具体的に指摘していく。
東大の元名物英語教授が、帰国子女の問題点、今日の英語教科書の弊害などを指摘しながら、昔の日本の英語教育の利点を説く――。