[BOOKデータベースより]
その虔十という人は少し足りないと私らは思っていたのです。いつでもはあはあ笑っている人でした。毎日丁度この辺に立って私らの遊ぶのを見ていたのです。この杉もみんなその人が植えたのだそうです。ああ全くたれがかしこくたれが賢くないかはわかりません。
[日販商品データベースより]日本図書館協会選定図書
虔十がある日、杉の苗を植え始めました。馬鹿にする村人たち。木を切れと迫る男。でも虔十は決してあきらめなかったのです。虔十の死後も残った林は、誰が本当に立派だったかを証明するかのように美しく育っていました…。
「本当のさいはい(幸せ)とは何かという賢治からの問いかけが響く作品。水彩や色鉛筆を用いた、力強くも素朴な絵が物語を彩っています。
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世間の人々は、「少し足りない」と
虔十を馬鹿にして笑いますが、
家族の愛情にしっかりとつつまれた虔十の心は、
優しく、強く、まっすぐに育ちます。
虔十が遺した杉林は、
その後も家族たちに守られ、豊かな遊び場として
たくさんの子どもたちの心身を育みます。
『たれがかしこくて、たれが賢くないかわかりません。』
宮沢賢治の童話は、
いつも心の深いところに響き、
そして時々、読む人の心をチクっと刺しますね。
私がこの絵本を読んで、心をチクっと刺された気がしたのは
きっと私の心のどこかに・・・
「平ニ」のような心が隠れているのを感じたから?
読み終えて絵本を閉じた後も
何とも言えない余韻が続く・・・。そんな絵本です。
絵本ナビの過去のインタビュー、
“ミキハウス「宮沢賢治の絵本」シリーズ『銀河鉄道の夜』 編集者 松田素子さんインタビュー”を読み返してみると
私自身も、宮沢賢治の童話を色々読んでみたくなったし
子どもにももっとたくさんの賢治の世界に触れさせてあげたいと思いました。(R☆さん 40代・北海道 )
【情報提供・絵本ナビ】