[BOOKデータベースより]
クラスでいちばんかわいい女の子しずかちゃんが、いちばん凡庸な男の子の妻となる現実。最大の武力の持ち主ジャイアンと最大の資金力の持ち主スネ夫が、タッグを組まなければならない現実。たとえいじめられても、いじめっ子と絶縁する道を選べない最下層カーストにいるのび太の現実。ドラえもんが歩いていても驚かれない、地域コミュニティが崩壊した郊外に住む野比家の現実―『ドラえもん』で描かれる人間関係は、はからずも現代社会の縮図なのである。空気のような存在ゆえに、かえって論じられてこなかった国民的マンガを社会学的に考察。なんともせつない深すぎる「ドラえもん日本原論」。
第1章 しずかちゃんの行動は冷静に考えればよくわからない―紅一点のフェミニズム批判
第2章 ジャイアンとスネ夫はまるで民主党政権である―ガキ大将とボンボンの政治学
第3章 「ドラえもん世代」は存在するのか―体験的ドラえもん時代論
第4章 のび太はスクールカーストの日本最初の被害者なのか―学校を舞台としない物語の教育論
第5章 野比家は郊外に住んでいなければならない―練馬区月見台の郊外論・家族論
第6章 じつはパラレルワールドだった!―ドラえもん作品史研究序説
「ドラえもん」で描かれる人間関係は、はからずも現代社会の縮図だ。空気のような存在ゆえに、かえって論じられてこなかった国民的マンガを社会学的に考察。なんともせつない深すぎる「ドラえもん日本原論」。
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政権交代、フェミニズム、スクールカースト。現代日本のあらゆる問題が「ドラえもん」に書かれていた。前代未聞の社会学的マンガ論。