[BOOKデータベースより]
借金の抵当に肉体の一部を提供する。このモティーフを手掛かりに、シェイクスピア喜劇の深層に潜む人間観、富分配と他者認識を、世界中の物語に探る意欲作。
はじめに 人肉一ポンドとは何か?
第1章 人肉一ポンドと女性の知恵
第2章 『ヴェニスの商人』前史
第3章 『ヴェニスの商人』の物語分析
第4章 人肉一ポンドが象徴するもの
第5章 人肉一ポンドの本源をもとめて
結語 自然と人間との関わり―富をどう分配するか
借金の抵当に肉体の一部を提供する…。富の還元、自然との交換行為を背景とする他者との関係を、ただひとつのモティーフを鍵に論じて、物語の構造と生成の謎を解き明かそうとする意欲作。





















シャイロックに約束した借金を返せないときの人肉1ポンド。英文学研究でもシェイクスピアの元ネタは明かされている。本書ではさらに踏み込み、中東からアイルランドまで分布する類似の民話から、このモチーフを抽出して、物語のパターンを分析。
ユダヤ人表象のみならず、共同体の外部との契約という他者意識の拠って来るところを考察。100分で名著『アラビアンナイト』の先生が書き下ろす、言語民族学によるユニークな比較文化論。