- よるくも 1
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- 価格
- 681円(本体619円+税)
- 発行年月
- 2011年01月
- 判型
- コミック
- ISBN
- 9784091885388
[日販商品データベースより]
望的に無垢な殺し屋「よるくも」登場!!
この[世界]には、上・中・下、がある。
富めるものの住む[街]。
貧しいものの住む[畑]。
その下に、深く、暗い[森]――。
[畑]でうまい飯を出す高岡飯店。看板娘のキヨコは、
母をささえながら店を切り盛りするはたらき者。
ある日、店の常連の“裏の仕事の手配師”中田の頼みにより、
[森]からやってきたという殺し屋「よるくも」の毎日の
メシの面倒をみてやることになった。
「よるくも」は[森]に使い捨ての子供として生まれ、
感情を持たず、痛覚を持たず、読み書きの知識を持たないままに育ち、
中田の指示により殺しの仕事を日々こなす青年。
キヨコとよるくもが出会うことにより、[世界]は少しずつ壊れはじめる――
圧倒的に鋭利な新才能が描く、愛と暴力の悲劇、開幕!!
【編集担当からのおすすめ情報】
イッキ誌上新人賞イキマン受賞者の漆原ミチ氏が
今持つ力を全開にして描く連載デビュー作品です。
富者が貧者を、貧者が極貧者を踏みつけて生きる世界
=人間の本質が暴露される舞台の上で、
「食う」こと、「殺す」こと、「生きる」ことという人間の営みの
最大のテーマを描くことに挑戦しています。
絶望的なまでに無垢な殺し屋「よるくも」、
彼の横顔のイラストのカバーです。
是非、読んでみてください!!

ユーザーレビュー (2件、平均スコア:3.5)
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パウエル
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「夜の蜘蛛」まさにそんな感じ
作品全体に漂うこの終末感、読後もしばらく引きずります。
登場人物たちは明るく談笑したりしているのに、それすら哀しいんですよね・・・。
主人公は感情の無い殺人マシンですが、この後どういう変化が起こるのか楽しみです。
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カツ
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深く暗い闇の中の愛
富める者の住む「街」、貧しい者の住む「畑」、
そしてその下に深く、暗く横たわる「森」と
3層の世界が存在するアジア風の世界。
「畑」でうまい飯を出すと評判の高岡飯店の看板娘のキヨコと
「森」で使い捨ての子供として生まれ、
知恵も感情も痛覚もなく育った殺し屋の少年”よるくも”が出会う。
感情もない”よるくも”がキヨコとの出会いによって
人間らしさを取り戻すというような話になりそうな感じもしますが、
どうも”よるくも”の育った世界はそんな生ぬるいラブストーリーを
許さないほどの暴力と狂気で満ち溢れている。
むしろキヨコの方がそのダークサイドに飲み壊れそうな
重く暗い空気が漂っている。
そんな暗い世界に時々垣間見れる優しさや思いやりが、
泥沼に咲く真っ白い花のように美しい。
暗い狂気の世界を描く漆原ミチのどっしりした作画も
作品の空気にぴったりで素晴らしいです。