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中山間地域の「自立」と「産業化」
新評論 関満博 松永桂子
点
人口減少・高齢化などの条件不利に直面しつづけてきた「中山間地域」はいまや、日本の未来を映し出す鏡である!集落営農・農事法人化・直売所・小さな加工など、地域資源の活用に挑む人びとの「反発のエネルギー」に学ぶ。
中山間地域の集落ビジネス第1部 集落の活性化と産業化(広島県東広島市/オール兼業農家で集落営農と産業化―「ファーム・おだ」「こうち寄りん菜屋」;鹿児島県鹿屋市/住民による自主財源確保を通じた集落再生―柳谷集落「やねだん」;岡山県浅口市/独自の市場を築き上げた開拓集落―生け花樹木栽培「阿部山集落」)第2部 遊休資源を見直した再生(高知県津野町/コンビニ、居酒屋、宿泊施設となった学校―「森の巣箱」の「床鍋集落」;北海道美深町/海外から観光客が訪れる人口五八人の集落―トロッコ王国「美深町仁宇布地区」;兵庫県篠山市/古民家が残る景観を活用した交流事業―NPO「集落丸山」の挑戦)第3部 集落の人びとの新たな取り組み(長野県塩尻市/自己資金のみで立ち上げた農産加工所―女性起業の「矢沢加工所企業組合」;岩手県釜石市/鉄の町で公益性の高い事業を展開―釜石市橋野・栗林地区の「ミニ産直」と「女性起業」;栃木県那須塩原市/三点セットを展開する開拓集落―法人化に向かう「アグリパル塩原会」)中山間地域の「集落」の未来
人口減少、高齢化、過疎等の困難に直面し続けてきた中山間地域の集落の「反発のエネルギー」に学ぶ! 2007年の頃から地方間の格差が注目を集め始め、「中山間地域」「限界集落」などの専門用語が、新聞の見出しにも使われるようになってきた。各地で人口減少、高齢化が進み、耕作放棄地が増え、伝統的な集落の力が弱まり、国土保全の側面からも中山間地域の「自立」と「活性化」が問われ始めている。だが、中山間地域の集落に実際に踏み込むと、意外な明るさに驚かされる。 集落営農や農事法人化が進み、また農産物直売所、小さな「加工」、農村レストランなどが取り組まれ、人びとが活き活きと動き回っている。中山間地域の集落は、意外な力強さを内包していることに気づくことになる。むしろ、工場やオフィスで働く人びとや、スーパーで黙々とカゴに品物を投げ込んでいる都会の人びとの疲れ切った暗い表情とは対照的に、そのような「場」で活き活きと活動している中山間地域の人びとの表情は輝いており、「未来」に向かっているように見える。これらは、日本の産業社会が大きな転換の時期を迎えている現在、事態がいわば究極まで進んでいる中山間地域の集落において新たな反発のエネルギーが生じ、「地域の活性化」を願って人びとが動きだしてきたことを象徴するのであろう。日本が中山間地域の集落から変わっていくことが期待される。 私たちが採り上げたいずれの集落においても、人びとは「希望」を抱き、「自立」を胸に、「未来」に向かっているように見えた。また、そのような集落には若者たちの姿も現れ始めていることも興味深い。彼ら/彼女らは中山間地域の集落の「自立」に向けた取り組みに「未来」を見ているのであろう。中山間地域の集落ビジネスと、その「自立」と「産業化」への可能性については、ようやく光があてられ始めたばかりである。高齢社会に向かう日本にとって、中山間地域の「集落」は、私たちの「未来」を先取りしているのである。(編者 関 満博)
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[BOOKデータベースより]
人口減少・高齢化などの条件不利に直面しつづけてきた「中山間地域」はいまや、日本の未来を映し出す鏡である!集落営農・農事法人化・直売所・小さな加工など、地域資源の活用に挑む人びとの「反発のエネルギー」に学ぶ。
中山間地域の集落ビジネス
[日販商品データベースより]第1部 集落の活性化と産業化(広島県東広島市/オール兼業農家で集落営農と産業化―「ファーム・おだ」「こうち寄りん菜屋」;鹿児島県鹿屋市/住民による自主財源確保を通じた集落再生―柳谷集落「やねだん」;岡山県浅口市/独自の市場を築き上げた開拓集落―生け花樹木栽培「阿部山集落」)
第2部 遊休資源を見直した再生(高知県津野町/コンビニ、居酒屋、宿泊施設となった学校―「森の巣箱」の「床鍋集落」;北海道美深町/海外から観光客が訪れる人口五八人の集落―トロッコ王国「美深町仁宇布地区」;兵庫県篠山市/古民家が残る景観を活用した交流事業―NPO「集落丸山」の挑戦)
第3部 集落の人びとの新たな取り組み(長野県塩尻市/自己資金のみで立ち上げた農産加工所―女性起業の「矢沢加工所企業組合」;岩手県釜石市/鉄の町で公益性の高い事業を展開―釜石市橋野・栗林地区の「ミニ産直」と「女性起業」;栃木県那須塩原市/三点セットを展開する開拓集落―法人化に向かう「アグリパル塩原会」)
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人口減少、高齢化、過疎等の困難に直面し続けてきた
中山間地域の集落の「反発のエネルギー」に学ぶ!
2007年の頃から地方間の格差が注目を集め始め、「中山間地域」「限界集落」などの専門用語が、新聞の見出しにも使われるようになってきた。各地で人口減少、高齢化が進み、耕作放棄地が増え、伝統的な集落の力が弱まり、国土保全の側面からも中山間地域の「自立」と「活性化」が問われ始めている。だが、中山間地域の集落に実際に踏み込むと、意外な明るさに驚かされる。
集落営農や農事法人化が進み、また農産物直売所、小さな「加工」、農村レストランなどが取り組まれ、人びとが活き活きと動き回っている。中山間地域の集落は、意外な力強さを内包していることに気づくことになる。むしろ、工場やオフィスで働く人びとや、スーパーで黙々とカゴに品物を投げ込んでいる都会の人びとの疲れ切った暗い表情とは対照的に、そのような「場」で活き活きと活動している中山間地域の人びとの表情は輝いており、「未来」に向かっているように見える。これらは、日本の産業社会が大きな転換の時期を迎えている現在、事態がいわば究極まで進んでいる中山間地域の集落において新たな反発のエネルギーが生じ、「地域の活性化」を願って人びとが動きだしてきたことを象徴するのであろう。日本が中山間地域の集落から変わっていくことが期待される。
私たちが採り上げたいずれの集落においても、人びとは「希望」を抱き、「自立」を胸に、「未来」に向かっているように見えた。また、そのような集落には若者たちの姿も現れ始めていることも興味深い。彼ら/彼女らは中山間地域の集落の「自立」に向けた取り組みに「未来」を見ているのであろう。中山間地域の集落ビジネスと、その「自立」と「産業化」への可能性については、ようやく光があてられ始めたばかりである。高齢社会に向かう日本にとって、中山間地域の「集落」は、私たちの「未来」を先取りしているのである。(編者 関 満博)