- ブーリン家の姉妹 上
-
集英社文庫 ク17ー1
The other Boleyn girl.- 価格
- 922円(本体838円+税)
- 発行年月
- 2008年09月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784087605600
[BOOKデータベースより]
16世紀イングランド。新興貴族ブーリン家の姉妹、アンとメアリーは、たちまち国王ヘンリー8世の目を惹く存在となる。立身出世を目論む親族の野望にも煽られて、王の寵愛を勝ち取る女同士の激しい争いが幕を上げた!王の愛人となったのはメアリー。その座を奪ったうえ、男児の世継ぎをつくることのできなかった王妃までもを追い詰めるアン。英国王室史上、最大のスキャンダルを描いたベストセラー登場。
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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寅吉




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事実は小説より奇なり!圧倒的におもしろい!!
16世紀のイギリス国王ヘンリー8世については、以前から興味があったので本書を手に取りました。
まず、当時は近親婚として認められていなかった兄の未亡人と結婚、その王妃が娘しか産めなかったため、愛人のアン・ブーリンと結婚するために離婚。その際に離婚を認めないローマ教会から破門されると、自らをトップとするイギリス国教会を作って自身の主張を正当化。そうまでして結婚したアン・ブーリンも、娘しか産めなかったため、姦通罪で告発、斬首。その後次々に4人の女性と結婚・離婚(死別)を繰り返す。
当時のヨーロッパ世界で唯一の共通の価値観だったキリスト教会に反抗しだだけでなく、自分をトップとする別の教会を作るということは、自分の行動の正当性に誰も文句をつけさせないということで、まさにキングオブオレ様 滅茶苦茶もここまでくれば尊敬できる。
本書は小説なので著者の想像力で描かれた部分が多く、史実そのままではありませんが、ヘンリー8世のオレ様っぷりが余すところまで描かれていて、さもありなんというところです。
主人公は前述の2番目の王妃アンと、その妹のメアリー。
オレ様ヘンリー8世に翻弄された悲劇の王妃、というイメージでいたアンですが、本書では王の寵愛を受け、一族を反映させることを「一族の事業」ととらえて能動的に誘惑する、勝気で危険な女性として描かれています。
自室では具合が悪くて寝込んでいても、部屋を出れば宮廷一魅力的な女性として快活に振舞う、ある種プロ根性はアッパレです。
小説は従順な妹のメアリー(この人もアンの前に王の愛人だった)の視線で描かれ、二人の価値観の違いが鮮やかに描かれていて、そこも本書の魅力になっています。
なにしろ圧倒されます。
映画を見てない人にも是非読んでいただきたい!


























