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- 神無き月十番目の夜
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- 価格
- 702円(本体638円+税)
- 発行年月
- 2006年01月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784094033144
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ユーザーレビュー (2件、平均スコア:5)
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「怖い本」レビューコメント
「怖い本」として思い出した本の一つです。すべてが事実というわけではないのですがノンフィクションのような気がして大変怖い話です。 時は江戸時代の初め、茨城県北部“小生瀬”の村人350人あまりが突然消えた。各家の中は今から食事が始まる直前と言った風に食事の用意があり、鍋からは湯気が立ち上っている。しかし、どこの家にも人影はない。近くを探しても誰もいない。この“全村壊滅”が一人の若者の“ほんの小さな悪意”で起こったということがやるせないし、怖い。読み進むうちにだんだん真相に近づき、その緊張感と恐怖は凄い物がありました。 飯島さんの作品は文字がビッシリとつまり、一筋縄では読めないようなどっしりとした作品ばかりですが、それだけに読後は満足感でいっぱいになります。お勧めです。(sige/男性/60代以上)
- sige
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どっしりと手ごたえのある作品
久しぶりにどっしりとした小説を読んだ。各頁には文字がみっしりと詰まっている。
時代は戦国時代の終りから江戸時代にかけて、舞台は茨城県北部の山の中の村“小生瀬(コナマセ)”。その“全村壊滅”の話である。地図で調べると北側の山を越えると伊達政宗の領地であり、北からの侵入を防ぐ第1の砦のような地域だ。
すべてが事実というわけではないが、読んでいてノンフィクションのような気になる。登場人物は史実に基づいていると思われる。文中に“検地”のようすが描かれているがこんなにひどいものであったとは。
ことの始まりは、一人の若者の“ほんの小さな悪意”。それが連鎖反応のように事態が次々と悪い方に転がり落ちていく。登場人物の年齢や立場の違いから、判断や行動結果が本人達の思惑とは違う方へ悪い方へと転がっていく。読んでいてやるせなくなる。それぞれの人間は“良かれ”と思ってやっているところが悲しい。
[BOOKデータベースより]
慶長七年(一六〇二)陰暦十月、常陸国北限、小生瀬の地に派遣された大藤嘉衛門は、野戦場の臭気が辺りに漂う中、百軒余りの家々から三百名以上の住民が消えるという奇怪な光景を目の当たりにする。いったいこの地で何が起きたのか?嘉衛門はやがて、地元の者が「カノハタ」と呼ぶ土地に通ずる急峻な山道で、烏や野犬に食い荒らされるおびただしい死体を発見した。恭順か、抵抗か―体制支配のうねりに呑み込まれた土豪の村の悪夢。長く歴史の表舞台から消されていた事件を掘り起こし、その「真実」をミステリアスかつ重厚に描いて大絶賛された戦慄の物語。
[日販商品データベースより]慶長七年(一六〇二)陰暦十月、常陸国北限、小生瀬の地に派遣された大藤嘉衛門は、野戦場の臭気が漂う中、三百名以上の住民が消えるという奇怪な光景を見る。いったいこの地で何が起きたのか? 恭順か、抵抗か―体制支配のうねりに呑み込まれた誇り高き土豪の村の悪夢。長く歴史の表舞台から消されていた事件を掘り起こし、その真実の姿をミステリアスかつ重厚に描いて大絶賛された戦慄の巨編。