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[BOOKデータベースより]
新たな「個性」と自己主張を持った女が家庭に乗り込んで来れば、夫婦は水と油で互いに撥き合う、こうして夫婦というものは「屹度わかれる。天下の夫婦はみんな分れる」―太平の逸民を描いたと一見みえる『猫』にこめられたこの苦い認識こそ、作家漱石の出発点であった。現代人に〈愛〉と〈信〉の成就は果たして可能か―漱石の小説はその壮大な実験室であった。求道と認識の背反を止揚せんとした漱石の世界を解明する著者畢生の論考。
作家漱石の出発―その〈文学〉とは何か
『漾虚集』―夢と現実の往還
『吾輩は猫である』―〈猫の眼〉の誕生
『坊つちやん』―〈うた〉という発想をめぐって
『草枕』―〈画工の眼〉とは何か
『野分』―再びその〈文学〉とは何か
『虞美人草』―悲劇と喜劇
『坑夫』―〈意識の流れ〉の試み
『夢十夜』―方法としての夢
『三四郎』―その人物像をめぐって
『それから』―夢と自然のなかの迷路
『門』―〈自然の河〉から〈存在の河〉へ
『思ひ出す事など』―修善寺大患の意味をめぐって
『彼岸過迄』―遠心と求心の交錯
『行人』―〈信〉と〈狂気〉のはざまに
『こゝろ』―〈命根〉を求めて
『硝子戸の中』―その〈微笑〉の意味するもの
『道草』―〈神〉の顕現
『明暗』―最後の漱石