- 在庫状況:在庫あり(1〜2日で出荷)
- 兄の終い
-
- 価格
- 1,540円(本体1,400円+税)
- 発行年月
- 2020年04月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784484202082
[BOOKデータベースより]
憎かった兄が死んだ。残された元妻、息子、私―怒り、泣き、ちょっと笑った5日間の実話。
プロローグ 二〇一九年十月三十日水曜日
DAY ONE 宮城県塩釜市塩釜警察署
DAY TWO 宮城県多賀城市
DAY THREE 宮城県仙台市
DAY FOUR 三週間後、宮城県多賀城市
DAY FIVE 東京
エピローグ 兄をめぐるダイアローグ
一刻もはやく、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう。
憎かった兄が死んだ。
残された元妻、息子、私(いもうと)
――怒り、泣き、ちょっと笑った5日間。
「わたくし、宮城県警塩釜警察署刑事第一課の山下と申します。実は、お兄様のご遺体が本日午後、多賀城市内にて発見されました」――寝るしたくをしていた「私」のところにかかってきた1本の電話。それは、唯一の肉親であり、もう何年も会っていなかった兄の訃報だった。第一発見者は、兄と二人きりで暮らしていた小学生の息子・良一君。いまは児童相談所に保護されているという。いつかこんな日が来る予感はあった。金銭的にも精神的にも、迷惑ばかりかける人だった。二度目の離婚をし、体を壊し、仕事を失い、困窮した兄は、底から這いがることなく、一人で死んだのだ。急なことに呆然としている私に刑事は言った。「ご遺体を引き取りに塩釜署にお越しいただきたいのです」
兄は確かに優しいところもある人だった。
わかり合えなくても、嫌いきることはできない。
どこにでもいる、そんな肉親の人生を終う意味を問う。
遺体を引き取り、火葬し、ゴミ屋敷と化している兄のアパートを整理し、引き払う。そして、何より、良一君の今後のことがある。兄の人生を終うため、私(いもうと)、元妻(加奈子ちゃん)、そして息子(良一君)の5日間の修羅場が幕を開ける。
「えっ!」と思わず声が出た私に、
加奈子ちゃんは、「ほら、そっち! 早く!」と促した。
まだ心の準備ができていないんだって!
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 皇帝の薬膳妃 緑の高原と運命の導き
-
価格:726円(本体660円+税)
【2023年12月発売】
- 皇帝の薬膳妃 赤椿と蒼き地の波瀾
-
価格:726円(本体660円+税)
【2023年07月発売】
- 皇帝の薬膳妃 青龍の姫と蝋梅の呪い
-
価格:704円(本体640円+税)
【2023年02月発売】