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[BOOKデータベースより]
ランケは神学と自然科学の狭間でどのような新しい歴史学を目指したのか。近代国家の形成に向かう歴史過程で、フランス革命や三月革命など押し寄せる自由の運動と向き合いながら、実践的な国家統治の可能性を求めて、彼は葛藤した。そこには現代の歴史家がグローバル化の中で担うべき課題に通じるものがある。今や経験ではなく、歴史に学ぶべき時代になった。歴史学の原点に立ち戻り、歴史する心、歴史叙述とは何かを考えるための格好の書である。
序 研究の現状と本書のねらい
[日販商品データベースより]第1部 歴史家ランケの形成
第2部 史料収集と史料批判
第3部 近代歴史学と救済史観との区別
第4部 新しい歴史感覚―「個性」と「発展」
第5部 現実政治とランケ
第6部 ランケと歴史学研究の組織化
結語 ランケと近代歴史学
伝統的な歴史学や進歩主義的な歴史学に疑問を抱いたランケ(1795-1886)は,新たな歴史学の可能性を探求した。本書はその歩みを明らかにするとともに,ランケの全体像を多くの資料を駆使して描いた,わが国で初めての画期的業績である。
3年半に及ぶウィーンやイタリアを中心とした史料収集の旅に象徴されるように,ランケは膨大な史料群と向き合いつつ徹底した史料批判を通して,そのつど新たな著作を世に問うた。常に具体的な史料を精密に分析し,同時に普遍史という大局的視点からの考察を通して,学としての歴史学を形成していった。
20世紀に入り政治史や法制史,経済史,文化史などが展開し,さらに人々の様々な側面に光を当てるアナール学派や社会史の活躍は,歴史科学を豊かで多彩なものにした。しかし多くの歴史家が活動する反面,近代の歴史学がいかに確立してきたかを知る人は少ない。
ランケは神学と自然科学の狭間でどのような新しい歴史学を目指したのか。近代国家の形成に向かう歴史過程で,フランス革命や三月革命など押し寄せる自由の運動と向き合いながら,実践的な国家統治の可能性を求めて,彼は葛藤した。そこには現代の歴史家がグローバル化の中で担うべき課題に通じるものがある。今や経験ではなく,歴史に学ぶべき時代になった。歴史学の原点に立ち戻り,歴史する心,歴史叙述とは何かを考えるための格好の書である。