ゲスト さん (ログイン)
オンライン書店【ホンヤクラブ】はお好きな本屋での受け取りで送料無料!新刊予約・通販も。本(書籍)、雑誌、漫画(コミック)など在庫も充実
91歳の大道芸人
草思社 後藤豪
点
「投げ銭」に支えられて半世紀―万策尽きて38歳で路上に立ってから今日まで、唯一無二の存在感で観衆を魅了しつづける「伝説の大道芸人」の不器用でひたむきな軌跡をたどる。
第1章 90代第2章 誇りと後悔第3章 紆余曲折第4章 追いつめられて第5章 世界の街頭で第6章 祈りの踊り
「投げ銭」に支えられて半世紀――。万策尽きて38歳で路上に立ってから今日まで、唯一無二の存在感で観衆を魅了しつづける「伝説の大道芸人」の不器用でひたむきな軌跡をたどる。やってきたことはシンプルだ。屋外で公演をする場所を決める。しかし、無許可の場合が多く、警察に見つかったら踊れる保証はない。運よく踊れたとしても、客は通りすがりの人たちだ。まず、立ち止まってくれるか。さらには「投げ銭」をもらえるか……。その繰り返しだったが、投げ銭を糧にするのは予測不能な面が多く、不安定な生き方だった。なんとかここまでこられたのはなぜか。それは、ギリヤークさんの人となりによる部分が大きいと感じる。……「知る人ぞ知る」の典型ともいえるギリヤークさんは、多くの人の支えがあって現在にいたっている。その人間的魅力とはなんなのか。この本は、「ギリヤーク尼ヶ崎という生き方」を探る旅である。(本書「はじめに」より) 取材の終盤、私は一気に時代を70年近くくだり、ギリヤークさんの現在について話を振ってみた。──ギリヤークさんは今、悩んでいることってありますか。「まだ、やりたいことがたくさんあるんだよね」──もっと踊りたいですか。「踊りたいんだけどね。気力が衰えている」──どういうところで感じますか。「90歳になってね、90歳という年齢が怖いですね。89 歳あたりだとわりとね、まだ89歳って余裕ではないが、『89歳か……』って感じだけど、90 歳になってゾクっとした」──ゾクっとした?「いよいよ油断できないなって。本当の真剣勝負の世界に入ってきた。選んだ仕事を確実にものにする」 じつに神妙な口調だった。(本書「第1章 90代」より)
ページ上部へ戻る
この商品に寄せられたカスタマーレビューはまだありません。
レビューを評価するにはログインが必要です。
この商品に対するあなたのレビューを投稿することができます。
本好きのためのオンライン書店
Honya Club.comは日本出版販売株式会社が運営しているインターネット書店です。ご利用ガイドはこちら
馮超 光安徹
価格:4,180円(本体3,800円+税)
【2022年04月発売】
加藤文元 岩井圭也 上野雄文
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2021年12月発売】
1位
又吉直樹
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2015年03月発売】
一覧を見る
[BOOKデータベースより]
「投げ銭」に支えられて半世紀―万策尽きて38歳で路上に立ってから今日まで、唯一無二の存在感で観衆を魅了しつづける「伝説の大道芸人」の不器用でひたむきな軌跡をたどる。
第1章 90代
[日販商品データベースより]第2章 誇りと後悔
第3章 紆余曲折
第4章 追いつめられて
第5章 世界の街頭で
第6章 祈りの踊り
「投げ銭」に支えられて半世紀――。
万策尽きて38歳で路上に立ってから今日まで、
唯一無二の存在感で観衆を魅了しつづける
「伝説の大道芸人」の不器用でひたむきな軌跡をたどる。
やってきたことはシンプルだ。屋外で公演をする場所を決める。
しかし、無許可の場合が多く、警察に見つかったら踊れる保証はない。
運よく踊れたとしても、客は通りすがりの人たちだ。
まず、立ち止まってくれるか。さらには「投げ銭」をもらえるか……。
その繰り返しだったが、投げ銭を糧にするのは予測不能な面が多く、
不安定な生き方だった。なんとかここまでこられたのはなぜか。
それは、ギリヤークさんの人となりによる部分が大きいと感じる。
……「知る人ぞ知る」の典型ともいえるギリヤークさんは、
多くの人の支えがあって現在にいたっている。その人間的魅力とはなんなのか。
この本は、「ギリヤーク尼ヶ崎という生き方」を探る旅である。
(本書「はじめに」より)
取材の終盤、私は一気に時代を70年近くくだり、ギリヤークさんの現在について話を振ってみた。
──ギリヤークさんは今、悩んでいることってありますか。
「まだ、やりたいことがたくさんあるんだよね」
──もっと踊りたいですか。
「踊りたいんだけどね。気力が衰えている」
──どういうところで感じますか。
「90歳になってね、90歳という年齢が怖いですね。89 歳あたりだとわりとね、まだ89
歳って余裕ではないが、『89歳か……』って感じだけど、90 歳になってゾクっとした」
──ゾクっとした?
「いよいよ油断できないなって。本当の真剣勝負の世界に入ってきた。選んだ仕事を確実にものにする」
じつに神妙な口調だった。
(本書「第1章 90代」より)