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[BOOKデータベースより]
序章 木喰仏との運命的な出会い
[日販商品データベースより]第1章 民藝と野生の思考
第2章 妙好人という存在へ―木喰仏、色紙和讃
第3章 南無阿弥陀仏―柳宗悦の視線
第4章 「仏教美学」四部作について
終章 最後の美意識
「民藝」運動とともに浄土信仰への関心が深く、木喰仏に光を当て、妙好人に注目した柳宗悦。本書は、柳の幅広い学究的足跡と人脈等を辿りながら、浄土信仰に関心を寄せた「仏教者」としての一面を掘り下げて、その実像を浮き彫りにする一冊。
民藝研究家・美術評論家で宗教哲学者でもある柳宗悦(やなぎ むねよし/1889-1961)は、東京に生まれ、学習院高等科在学中に文藝・美術雑誌『白樺』の創刊に参画する。東京帝国大学卒業後、東洋大学で教壇に立ち、「芸術と宗教」の関係に関心を寄せる一方で、朝鮮の美術や文化にも惹かれていく。また、河井寛次郎・浜田庄司らとともに、無名の職人が製作し、民衆が日常生活で使う日用品の中に「美」を見いだす「民藝」運動を提唱する。晩年は、仏教とりわけ浄土信仰としての他力念仏門や妙好人への関心を高め、その著『南無阿弥陀仏』(1955年刊)へと結実していく。
『南無阿弥陀仏』は岩波文庫にも入っており、現在も版を重ね続けている。民藝運動家としての柳宗悦を取り上げた研究書はこれまでも刊行されているが、本書は、柳の仏教者としての側面に焦点を当て、民藝美学の基盤を浄土思想に求めた仏教者としての姿を中心に描いた評伝である。本書の帯に推薦文を寄せられた若松英輔氏(批評家・随筆家)の言葉(帯文)が、本書の観点と問いかけを言い尽くしている。
「民藝運動は、民衆による美の創造の発見であるだけでなく、信の深まりを明示しようとする試みでもあった。美は人を救い得るのか。柳宗悦の根本問題がここで問い直されている。」