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[日販商品データベースより]
学術書なのに面白い!――スタジオジブリ 鈴木敏夫
各界から多大な支持を得ながらも文学史的な位置を与えられなかった希代の長篇小説を、作家・作品論的視点に同時代史的視点を加味して多面的・俯瞰的に考察する。
「『大菩薩峠』との出会いは、小学生の時に観た内田吐夢監督の映画だった。机龍之助が見せる「音無しの構え」に、子どものぼくは息を呑んだ。以来、この未完の大長編を二度読んだ。そして死ぬ前に、もう一度、読んでみようと思っている。なぜ、この終わりなき物語は、人をこれほど惹きつけるのか。なぜ、目的もなく漂泊をつづける龍之助に、日本人は自分を重ねてしまうのか。紅野謙介さんは三十年をかけて、その謎に挑んだ。本書を読むと、『大菩薩峠』とは単なる剣豪小説ではなく、日本人の精神の深いところに触れてしまった作品なのだと、あらためて気づかされる。(鈴木敏夫)」