- 油脂で語る近現代
-
クジラとオランウータンをつなぐ糸
平凡社新書 1105
- 価格
- 1,265円(本体1,150円+税)
- 発行年月
- 2026年05月
- 判型
- 新書
- ISBN
- 9784582861051
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[BOOKデータベースより]
人間は自然をどのように利用してきたのか?身近なマーガリンや石鹸の原材料の変遷を太平洋捕鯨、南極海進出、熱帯雨林の開発などからたどり、政治・経済・環境の複雑な絡み合いのなかから、知られざる近代の姿を鮮やかに描きだす―。遠く離れた海や森とのつながりを照らした、食卓からたどる人間と環境の世界史。
序章 クジラとオランウータン
[日販商品データベースより]第1部 太平洋を拓く―高貴な灯りをもとめて(漂民の海;星条旗の翻った海;ユニオン・ジャックの蠢く海)
第2部 南極海を拓く―世界商品化した鯨油をもとめて(ロシアの東進と南進;「生命線」としての南氷洋と満洲)
第3部 熱帯雨林を拓く―代替油脂をもとめて(油脂間競争の興亡と帰結)
終章 食と環境をつなぐリテラシー
油脂から見えてくる知られざる近代の姿――。人間は自然をどのように利用してきたのか? 捕鯨からプランテーションまでをたどった食卓からはじめる人間と環境の世界史。
【目次】
序章 クジラとオランウータン7
オランウータン危機/プランテーション型経済と「近代」/捕鯨から世界をみる/本書の構成/見取り図を描く/付記
第1部 太平洋を拓く──高貴な灯りをもとめて
第一章 漂民の海
おれはジョン・マン/万次郎の人生/日本漁場の発見/ハワイ諸島の「発見」/西漸する米捕鯨船団/洋上の情報網/ジョン・ハウランド号の航路/大西風と漂流/伊豆諸島への漂流/鉄人・長平の執念/捕鯨船が救出した漂民/大津浜事件と無二念打払令/「鎖国」下の父島と鳥島で
第二章 星条旗の翻った海
『通航一覧』にみる漂着事例/ロビイストによる煽動/『米国捕鯨業の歴史』にみる漂流事例/日本漁場から北洋漁場へ/シー・パワーの源泉/西漸運動と小笠原/日本漁場の意義
第三章 ユニオン・ジャックの蠢く海
エミリア号の偉業/英南海捕鯨業の創発/南海捕鯨業奨励法/特許の壁/ヌートカ湾事件/ニューサウスウェールズ入植地/アザラシ猟業と捕鯨業/ペルトとファー/南進するオットセイ猟業/東方フロンティアの回収/もうひとつの日本漁場
第2部 南極海を拓く──世界商品化した鯨油をもとめて
第四章 ロシアの東進と南進
遠洋漁業奨励法/北太平洋におけるオットセイ猟/ベーリング海峡の発見/第二次ベーリング探検隊/ロシアの南進/シベリア海域における近代捕鯨業/露芬捕鯨会社の興亡/ディディモフへの恐懼/ケイゼルリングの脅威/太平洋世界のマニラメン/「ロシヤくぢら」の衝撃/一〇会社の挫折と奮起/ロシアを見つめる眼
第五章 「生命線」としての南氷洋と満洲
マーガリン原料をもとめて/工船式捕鯨の創発/ロンドン捕鯨取締協定/沿岸から南氷洋へ/三本の矢をたばねる巨人/鮎川義介の油脂戦略/日産コンツェルンと水産業/日産と満業
第3部 熱帯雨林を拓く──代替油脂をもとめて
第六章 油脂間競争の興亡と帰結
叢書「世界経済の変遷」/脂肪酸と水素添加油/二四〇万バレルの壁/油脂間競争の萌芽/「熱帯油糧作物革命」の利/「戦後期産業革命」の罠/日露戦争後の世界秩序
終章 食と環境をつなぐリテラシー
因果関係の蛛網/マーガリンを食べる/交わりあう規制/トランス脂肪酸問題の端緒/トランス脂肪酸問題の?末/交わりえない記事/食と環境をつなぐリテラシー/受益者であり、加害者でもあること/ヤシ研、ふたたび
主要参考文献
あとがき
謝辞