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国書刊行会 ロバート・W.フィーゼラー 柿沼瑛子 西本理恵子
点
炎が焼いたのは、命だけではなかった―。1973年から現代につながるアメリカLGBTQ+の歴史。「ストーンウォールの反乱」をきっかけに、ゲイ解放運動の機運が高まる中―。1973年6月24日午後8時、ゲイ・バーでの日曜恒例ビール・パーティーの最中、階下の階段に火が放たれた。その発火原因は現在に至るまで「不明」…。真相解明に挑んだ一人の若きジャーナリスト。証言と取材が浮かび上がらせるのは、過激な反ゲイ運動とエイズ禍にさらされながらも、差別と無関心に抗い続けたゲイたちの団結だった。「トランプ2.0」のバックラッシュが吹き荒れる今、消されてはならない歴史を、いまこそ語り継ぐ。ゲイ解放運動からLGBTQ+運動へ。エドガー賞犯罪実話部門受賞。
第一部 炎(男同士の絆 一九七三年六月二十四日;日曜礼拝 その日の午後;ゲイ解放運動 日曜日の夕方 ほか)第二部 灰(混乱の中で 一九七三年六月二十四日―宵;助けを呼ぶ電話 一九七三年六月二十四日―深夜;ゲイ解放運動の到来 一九七三年六月二十五日 月曜日―朝 ほか)第三部 レガシー(公式見解 一九七三年七月‐九月;転落 一九七三年九月‐一九七四年十一月;立ち上がる人々 一九七四年十一月‐一九七九年 ほか)
【エドガー賞 犯罪実話部門(2019年度)受賞】【ラムダ文学賞LGBTQ+新人作家賞(2019年度)受賞】ほか受賞多数1973年6月24日、アメリカ南部ニューオーリンズのゲイ・クラブ〈アップステアーズ・ラウンジ〉で放火事件が発生し、32人が命を落とした。これはアメリカ史上、同性愛者を標的とした最大の大量殺人事件であり、同時に社会の根深い差別と無関心を浮き彫りにする象徴的な悲劇となった。〈アップステアーズ・ラウンジ〉は、LGBTQ+の人々が安心して集える数少ない場所であり、当時同性愛者を受け入れた唯一の教会であるメトロポリタン・コミュニティ教会(MCC)の活動拠点でもあった。事件当夜、いつものように談笑する客たちの下階で火が放たれ、炎は瞬く間に店内を包んだ。事件そのもの以上に深刻だったのは、社会の冷淡な反応だった。ゲイ・クラブで起きたという理由だけで、地元メディアは事件をほとんど報じず、多くの宗教団体や公的機関も、犠牲者を悼む姿勢を示さなかった。中には、遺族から遺体の引き取りを拒否されたり、教会から葬儀を断られたりした犠牲者もいた。遺族の多くは「家族の恥」として沈黙を選び、犠牲者たちは匿名のまま扱われ、事件はやがて人々の記憶から消えていった。しかし、沈黙に抗し、記憶を語り継ごうとする人々がいた。MCCの信徒や生存者、支援者たちは、語りと記録を通じて事件を風化させまいと努めた。25年後の追悼式には、事件当時は沈黙していた関係者たちが出席し、初めてこの事件が「歴史」として社会に受け止められた。2013年には、ニューオーリンズ市議会が事件とその後の冷淡な対応に対して公式な謝罪決議を可決。生存者たちが長年抱き続けた「声をあげること」の意義が、ようやく社会に届いた瞬間だった。本書は数十年にわたる丹念な取材と調査を通じて事件の全貌を描き出した渾身のノンフィクションである。著者ロバート・W・フィーゼラーは、単なる事件の記録にとどまらず、この悲劇をLGBTQ+人権運動の原点として位置づける。これは過去を掘り起こす作業であると同時に、現在と未来に向けた問いかけでもある。【目次】 序章【第一部】 炎第一章 男同士の絆 第二章 日曜礼拝 第三章 ゲイ解放運動 第四章 団結すれば我々は立つ 【第二部】 灰第五章 混乱の中で 第六章 助けを呼ぶ電話 第七章 ゲイ解放運動の到来 第八章 それぞれの光景第九章 見世物小屋 第十章 火災危険度 第十一章 追悼式にて【第三部】 レガシー第十二章 公式見解 第十三章 転落 第十四章 立ち上がる人々第十五章 癒えない傷 終章 セカンド・ライン *解説「死者たちを代弁する労作──『焚殺』の時代を解題する」北丸雄二
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1位
又吉直樹
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2015年03月発売】
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[BOOKデータベースより]
炎が焼いたのは、命だけではなかった―。1973年から現代につながるアメリカLGBTQ+の歴史。「ストーンウォールの反乱」をきっかけに、ゲイ解放運動の機運が高まる中―。1973年6月24日午後8時、ゲイ・バーでの日曜恒例ビール・パーティーの最中、階下の階段に火が放たれた。その発火原因は現在に至るまで「不明」…。真相解明に挑んだ一人の若きジャーナリスト。証言と取材が浮かび上がらせるのは、過激な反ゲイ運動とエイズ禍にさらされながらも、差別と無関心に抗い続けたゲイたちの団結だった。「トランプ2.0」のバックラッシュが吹き荒れる今、消されてはならない歴史を、いまこそ語り継ぐ。ゲイ解放運動からLGBTQ+運動へ。エドガー賞犯罪実話部門受賞。
第一部 炎(男同士の絆 一九七三年六月二十四日;日曜礼拝 その日の午後;ゲイ解放運動 日曜日の夕方 ほか)
[日販商品データベースより]第二部 灰(混乱の中で 一九七三年六月二十四日―宵;助けを呼ぶ電話 一九七三年六月二十四日―深夜;ゲイ解放運動の到来 一九七三年六月二十五日 月曜日―朝 ほか)
第三部 レガシー(公式見解 一九七三年七月‐九月;転落 一九七三年九月‐一九七四年十一月;立ち上がる人々 一九七四年十一月‐一九七九年 ほか)
【エドガー賞 犯罪実話部門(2019年度)受賞】
【ラムダ文学賞LGBTQ+新人作家賞(2019年度)受賞】ほか受賞多数
1973年6月24日、アメリカ南部ニューオーリンズのゲイ・クラブ〈アップステアーズ・ラウンジ〉で放火事件が発生し、32人が命を落とした。これはアメリカ史上、同性愛者を標的とした最大の大量殺人事件であり、同時に社会の根深い差別と無関心を浮き彫りにする象徴的な悲劇となった。
〈アップステアーズ・ラウンジ〉は、LGBTQ+の人々が安心して集える数少ない場所であり、当時同性愛者を受け入れた唯一の教会であるメトロポリタン・コミュニティ教会(MCC)の活動拠点でもあった。事件当夜、いつものように談笑する客たちの下階で火が放たれ、炎は瞬く間に店内を包んだ。
事件そのもの以上に深刻だったのは、社会の冷淡な反応だった。ゲイ・クラブで起きたという理由だけで、地元メディアは事件をほとんど報じず、多くの宗教団体や公的機関も、犠牲者を悼む姿勢を示さなかった。中には、遺族から遺体の引き取りを拒否されたり、教会から葬儀を断られたりした犠牲者もいた。遺族の多くは「家族の恥」として沈黙を選び、犠牲者たちは匿名のまま扱われ、事件はやがて人々の記憶から消えていった。
しかし、沈黙に抗し、記憶を語り継ごうとする人々がいた。MCCの信徒や生存者、支援者たちは、語りと記録を通じて事件を風化させまいと努めた。25年後の追悼式には、事件当時は沈黙していた関係者たちが出席し、初めてこの事件が「歴史」として社会に受け止められた。2013年には、ニューオーリンズ市議会が事件とその後の冷淡な対応に対して公式な謝罪決議を可決。生存者たちが長年抱き続けた「声をあげること」の意義が、ようやく社会に届いた瞬間だった。
本書は数十年にわたる丹念な取材と調査を通じて事件の全貌を描き出した渾身のノンフィクションである。著者ロバート・W・フィーゼラーは、単なる事件の記録にとどまらず、この悲劇をLGBTQ+人権運動の原点として位置づける。これは過去を掘り起こす作業であると同時に、現在と未来に向けた問いかけでもある。
【目次】
序章
【第一部】 炎
第一章 男同士の絆
第二章 日曜礼拝
第三章 ゲイ解放運動
第四章 団結すれば我々は立つ
【第二部】 灰
第五章 混乱の中で
第六章 助けを呼ぶ電話
第七章 ゲイ解放運動の到来
第八章 それぞれの光景
第九章 見世物小屋
第十章 火災危険度
第十一章 追悼式にて
【第三部】 レガシー
第十二章 公式見解
第十三章 転落
第十四章 立ち上がる人々
第十五章 癒えない傷
終章 セカンド・ライン
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解説「死者たちを代弁する労作──『焚殺』の時代を解題する」北丸雄二