[BOOKデータベースより]
「ふみこさん、これ、なあに?」ふみこさんはふりむいて、みなみちゃんの手元を見ると、はっと息をのみました。「それ、どうしたの」みなみちゃんがもっていたのは、一さつのぶあついノートでした。
[日販商品データベースより]夏休み、ひいおばあちゃんの家にお泊まりにいった小学2年生のみなみちゃんは、押入れの奥にしまわれた古いノートを見つけます。それは、ひいおばあちゃんの妹、まさこちゃんの日記でした。まさこちゃんは国民学校2年生。日記には、戦争のために雛祭りを我慢したこと、お姉ちゃんが疎開に行って寂しいこと、防空壕に逃げたことなど、みなみちゃんが知らない暮らしが書かれていました。みなみちゃんは、ひいおばあちゃんといっしょに日記を読み進めながら、当時の暮らしや戦争の様子、そして原爆のことを知ります…。
『ひろしまの満月』(第70回産経児童出版文化賞産経新聞社賞)のコンビによる、原爆と戦争の悲惨さを子どもたちに伝える幼年童話。
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小学二年生のみなみちゃんは、夏休みの観察日記に気が進まない様子。そんな夏のある日、ひいおばあちゃんの「ふみこさん」の家にひとりでお泊まりすることになります。はじめは気持ちが乗らないみなみちゃんでしたが、ふみこさんの住んでいる「みどりが丘」は自然豊かな気持ちのいいところでした。ふみこさんの家にお泊まりした三日目の朝、みなみちゃんは、押し入れの奥にしまわれた一冊のぶあついノートを見つけます。全体に茶色くなって、ふちがよれていて、だいぶ古いようです。それは、みなみちゃんと同じ二年生のころに、ふみこさんの妹・まさこさん(まあちゃん)が書いていた、戦時中の「絵日記」でした。みなみちゃんは、ふみこさんと一緒に、絵日記を読んでいきます。戦争のためにひなまつりを我慢したこと、戦時中、食べ物が不足していたこと、お姉ちゃんが疎開に行って寂しいこと、防空壕に逃げたこと……。そこにはみなみちゃんが初めて知ることがたくさん書かれていて、その絵日記の内容を補足するように、ふみこさんがいろいろな話をしてくれるのでした。2022年に刊行された『ひろしまの満月』(第70回産経児童出版文化賞産経新聞社賞)の中澤晶子さんとささめやゆきさんが描く、原爆と戦争による大きな悲しみを伝える幼年童話。書かれている内容は悲しくつらいものですが、中澤晶子さんのやわらかな文章は、ふみこさんがみなみちゃんを見つめる目のように優しく、読む子どもたちを温かく包み込むようです。絵日記で綴られる子どもの目から見た戦時下の生活は、今の子どもたちにとって信じがたい状況でありながらも、まあちゃんが感じている気持ちにはすっと共感できるところがあるのではないでしょうか。だからこそ、絵日記を読み進めていった先で分かる事実を、体まるごとで感じるのではないかと思います。何気ない日常が戦争によって奪われることの重みを絵日記のページを通して、子どもたちはもちろん、大人も改めて感じることでしょう。そして本書は、悲しい事実だけでなく、希望をも見せてくれます。まあちゃんの絵日記に触れた、今を生きるみなみちゃんの胸の中にはいったいどんな思いが芽生えていったのでしょう。この物語が、世代を超えて多くの方に届くことを願います。
(絵本ナビ編集部 秋山朋恵)
【情報提供・絵本ナビ】