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[BOOKデータベースより]
多くの文化人たちとの恋愛、結婚、別れを経て、時にその経験を赤裸々に物語へと昇華させた宇野千代。一方で、小説の執筆を続けながらも夫のアラスカ駐在に同行し、帰国後も生涯一人の夫と添い遂げた大庭みな子。対照的な生き方をした二人の作家が綴る、女性としての生き方、家族、創作のこと。
宇野千代1 生い立ち
[日販商品データベースより]宇野千代2 敬し、愛した男たち
宇野千代3 小説を書くということ
宇野千代4 私の人生論
大庭みな子1 結婚は解放だった
大庭みな子2 生命を育てる
大庭みな子3 文学・芸術・創作
大庭みな子4 作家の肖像
大庭みな子5 少女時代の回想
小池真理子・川上弘美が選者となり、近現代の女性作家による随筆を編んだ珠玉のシリーズ。
宇野千代は、作家や画家など多くの著名人との恋愛・結婚遍歴を持ち、さらには自身で出版社を立ち上げるも多額の借金を抱え倒産するなど、波乱万丈な生涯を歩みながらもその人生を数多くの作品に色濃く反映させてきました。
掲載作『男性と女性』では自身の生活を「動物的で、即物的であった」とし自身の奔放さをあけすけに表現しながら、女性であることをどこまでも肯定し続けます。
選者の小池真理子さんは宇野を「天衣無縫、天真爛漫、自分を決して否定しない無邪気な自信家」と評しつつも、宇野の文章から感じられるたおやかで温かな風のような雰囲気を愛でています。
宇野千代とは対照的に、一人の夫と添い遂げ、申し分のない結婚生活を送りつつ文筆活動を続けたのが大庭みな子です。大庭は夫の赴任先であるアラスカに住んでいるときに、『三匹の蟹』で第59回芥川賞を受賞し、小説家として本格的に活動を開始ました。
自身の対外的には充実した結婚生活とは裏腹に、すれ違う無数の夫婦や恋人、親子について、客観的にかつ刺激的な語り口で綴っています。
『幸福な夫婦』では結婚について「性的なものは結婚の必要条件であるが、十分条件ではない。友情と、性的な調和以外に結婚には肉親化しただらしなさと、教師のような愛情が必要である」と冷静にかつ自由に語ります。
昭和的な気風が根強い時代に、既存の制度や価値観に縛られない思想を表現しているのも注目です。
二人の対照的な生き方をした作家が、それぞれの視点で「女」や「欲望」について、冷静にかつ温かく綴る文章を楽しめる一冊となっています。