[BOOKデータベースより]
奥州藤原氏登場以前、奥羽北部の支配を担った安倍・清原両氏。その居館である鳥海柵跡・大鳥井山遺跡など、巨大城柵の全体像を考古学的成果から解明。在地豪族である両氏の台頭を描き、東北の古代から中世への転換期に迫る。
序論 安倍・清原氏と前九年・後三年合戦
1 安倍氏(陸奥国の奥六郡と安倍氏;安倍氏と前九年合戦;『陸奥話記』と安倍氏一二柵;鳥海柵とは何か;鳥海柵跡を歩く)
2 清原氏(出羽国山北三郡と清原氏の登場;出羽国山北三郡清原氏と陸奥国奥六郡清原氏;出羽国北半の城;清原宗家の本拠地大鳥井山遺跡;金沢柵と沼柵の解明に向けて;清原氏の城の意義;大鳥井山遺跡を歩く)
奥州藤原氏の平泉開府前、奥羽北部の支配は在地豪族の安倍・清原両氏によって担われた。それぞれの居館である鳥海柵跡・大鳥井山遺跡を中心に、巨大城柵の全体像を最新考古学の成果を駆使して解き明かす。安倍氏の台頭から、前九年合戦による清原氏への覇権交替、そして後三年合戦へといたる歴史的展開を辿り、東北の古代から中世への転換期に迫る。