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ミャンマーで起きているのは、軍政の復活と解体をかけた「最後の闘い」である。激変ミャンマーの真実を、読売新聞元アジア総局長が丹念に解き明かした迫力の大作。アウン・サン・スー・チー政権までの民主化10年と、クーデター後を、徹底的に検証。「アジア最後のフロンティア」と謳われた未完国家のさまよう先を展望する。
第1部 予期しなかった民主化の加速―テイン・セイン政権の5年間(20年ぶりの総選挙 スー・チー氏を排除して決行;突然の「民主化」始動 アウン・サン・スー・チー氏との「和解」 ほか)
第2部 試行錯誤の民主化―スー・チー政権の5年間(スー・チー氏が事実上の大統領に、軍は敵対姿勢を強める;終わりがないロヒンギャ問題 ほか)
第3部 軍政体制の「復活」と「解体」をかけた軍と国民の激突(2020年の総選挙で「不正」は行われたのか;11年前に警告していたクーデター ほか)
第4部 連邦国家への遠い道のり―少数民族武装勢力との和平(少数民族勢力の支配地域の実像;停滞する軍と少数民族勢力の停戦合意 ほか)
衝撃のクーデターから1年。読売新聞アジア総局長として2010年代の激変ミャンマーを取材してきた筆者が、事実を丹念に積み上げ、アウン・サン・スー・チー政権の民政時代からクーデター後まで、10年間の「真実」を詳細に紐解いた迫力の大作。政治・経済から少数民族問題、「新愛国心」など全ての底流を分析し、今後の展開と日本の役割も指摘。